16日に発表された都道府県の基準地価。

急上昇した関東の住宅地は、最寄駅から徒歩40分の場所にありました。

“地価急上昇”の街の住民は「すごい!!意外性もあるかもしれない」「(駅から)2.5kmあるので。ウチが(家を)建てたときは、ここ一面畑」と話します。

2025年7月1日現在、基準地価が最も高いのは、東京・中央区の「明治屋銀座ビル」。
実に20年連続となる全国1位で、その価格は1平方メートルあたり4690万円でした。

そして、全国平均の基準地価の上昇率は、商業地・住宅地ともに1991年のバブル期以来最大となっているのです。
そんな大幅な地価上昇傾向を牽引する場所や地域とは…。

住宅地の上昇率1位は、北海道・富良野市北の峰町の27.1%。

この富良野市を含め、住宅地の上昇率トップ10のうちの5カ所が北海道です。

住宅地の上昇率4位と6位は、歌手の細川たかしさんの出身地としても知られる北海道・真狩村。
ニセコのリゾートや「蝦夷富士」と呼ばれる羊蹄山がすぐそばにあり、別荘やコンドミニアムの需要が高いといいます。

こうした地区の地価上昇について、専門家に話を聞きました。

株式会社東京カンテイ市場調査部・高橋雅之さん:
(Q.外資による購入の影響は?)(今後も)広がりを見せると思うが、限定的な動きになるかなとみている。例えば温泉やスキーリゾートが併設されている、(それらを)持ってるか持ってないかの線引きがはっきりしてくるのかな。

一方、このトップ10に首都圏からは、茨城・つくば市と千葉・流山市の2カ所が含まれていました。

「イット!」取材班が、住宅地の全国上昇率5位の街、茨城・つくば市「みどりの東」地区を訪ねました。

快速電車を使えば秋葉原駅から約45分で最寄り駅に到着しますが、目指す住宅地は2.5km先。
「みどりの駅」から徒歩だと40分ほどかかる場所にあります。

上空から見ると、どこか田園調布をほうふつとさせる放射状の形をした「みどりの東」地区。

その住民に話を聞くことができました。

つくば市「みどりの東」地区の住民:
(Q.この街に住むきっかけや理由は?)特にあんまりなくて…。“静か”だからですね。

虫の声が響く中、在住歴5年だと話すご夫婦は「東京と比べるとかなり安いと思いますよ」「ここ2~3年ですね、(住宅が)増えたのは。うちが建てたときは、ここ一面畑で…」と話します。
また、街の魅力について、「静かでちょっと車動かしたらお店があるところ」と語り、車があればスーパーや飲食店など日常生活に便利な店にアクセスしやすい点だといいます。

また、「みどりの東」地区があるつくば市は、2024年4月から現在まで“待機児童ゼロ”を達成するなど、子育てがしやすい点も魅力と語ります。

別の住民も「住みやすい。温度も安定している。(子どもと)三輪車で散歩したりする」と話します。

この先、はたしてどう変貌していくのか注目を集めそうです。