避難先は鳥の特性で見極めて
鳥にかぎらず、ペットを飼っていると避難所に行くかどうするかの判断が難しい。そんな時、愛鳥に合わせた選択肢をいくつか準備しておくと心強い。
親戚などが頼れるなら、避難所で一緒に過ごすよりも鳥のストレスは少なくて済むだろう。かかりつけの動物病院やペットホテル、バードショップが災害時の一時預かりをしてくれたりする場合もある。

「オウムなどの大型の鳥は鳴き声が大きく、避難所でトラブルの一因になるリスクが高めです。その一方で、カナリアなどの小鳥は鳴かなくなったりしますので、人から苦情を言われることは少ないですが、神経質で環境の変化に敏感。周囲の騒音や気温の変化に弱いことがウィークポイントです。避難所生活で食欲が落ち、気づけば体調を崩してしまっていた、ということも多いです。
愛鳥の性格は、飼い主さんが一番よくわかってらっしゃると思うので、性格や特性に合わせて、最適な選択肢を選んでほしいと思います」
平井潤子(ひらい・じゅんこ)
人と動物の防災を考える市民ネットワーク、NPO法人アナイス代表。緊急時に飼い主と動物が同行避難し、人と動物がともに調和して避難生活を送ることができるよう、知識と情報の提供を行っている。

取材・文=青山 誠