日本に住んでいれば、地震や水害などの災害を避けて通れない。鳥の飼い主は災害に備えてどのような準備をしておくべきだろうか?多くの被災地で災害で被災ペットの支援活動を行ってきたNPO法人アナイス理事長の平井潤子さんのインタビューと、平井さんが監修した『決定版 鳥と一緒に生き残る防災BOOK』(日東書院本社)から紹介する。

脱走防止になる家の安全対策

平井さんは鳥の防災について「まずは人間の防災をしっかり行うことが鳥の命を守ることにつながります」と強調する。

なかでも鳥を飼っている家庭の場合は、家の安全対策が、鳥の脱走対策にもつながる。鳥が逃げてしまうと、犬猫に比べて戻ってくる確率は低いと言われているため、脱走リスクが高まる災害時は特に注意したい。

『決定版 鳥と一緒に生き残る防災BOOK』では、次の対策を紹介している。

■地震の揺れでケージが転倒しないように、ケージをチェーンで壁に繋いだり、ジェルマットを敷くなどして固定する。ケージを乗せている台の固定も忘れずに。

■窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る。たとえガラス面にひびが入っても、割れて落ちなければ、けが防止だけでなく脱走防止にもつながる。

■大きな揺れで窓が開いてしまうこともあるため、脱走対策として普段から窓に鍵をかけることを習慣にする。

ケージはしっかり固定し地震対策を(画像はイメージ)
ケージはしっかり固定し地震対策を(画像はイメージ)
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「マンションの上層階にお住まいだと、窓に鍵をかけないで外出される方がおられます。すると、地震の揺れで窓が開いてしまった時、ケージや鳥カゴが落下して壊れたり入口が開いたりすると、開いた窓から逃げてしまうこともあります」

なお昼でもレースカーテンを1枚しておくだけで脱走のリスクは下げられるとのこと。