夏休みを挟んだ今の時期、若い世代に広がる傾向にある性感染症。食い止めるためのキーワードは気軽に相談できる環境作りです。
生野陽子キャスターの取材に応えてくれたのは31歳の独身女性。約1年前、性感染症の一つである「クラミジア」に感染していたことが分かりました。
独身女性(31):
(Q.感染が分かった理由は?)(妊活で)卵子凍結をしようと思った時に、最初にいろいろな検査があるが、その時に分かった
女性には、自覚症状は全くなかったといいます。
独身女性(31):
放っておくと不妊になりうるからここで対処しましょうと言われて
女性は治療薬を服用し、すでに完治しています。
感染の原因は、思いもよらない可能性が。
独身女性(31):
キスだけでうつることがあるということは全然知らなかったので、すごくびっくりした
都内にあるクリニックでは夏休みなど人の移動が増える時期、特に20代の若者から相談が増えるといいます。
医療法人社団 OURS KARADA内科クリニック渋谷・田中雅之院長:
(Q.若年層の受診は?)病院に行くことへの抵抗感や恥ずかしさを抱えて来られる。性感染症への診療にはすごく大きなハードルが患者側にあるかなと
そうしたハードルを下げる取り組みとして、オンライン診療の導入が進んでいます。
スマートフォンやパソコンから診察を受けることができ、本人確認を経て診療が行われます。
オンライン診療の感想について生野キャスターは「スマホで先生と話ができる手軽さは、すごくありがたいと思いました」と語ります。
このクリニックではオンライン診療を受ける人の約8割が20代から30代。
実際にオンライン診療を受けた20代の男性は、「まさか感染するとは思ってなくて、最初は少しショックだった。一人で悩まず早めに相談するのが大事」と話していました。
さらに、性感染症の予防薬も注目されています。
「DOXY PEP」は、性行為後72時間以内の服用で梅毒やクラミジアなどの感染リスクが低下。若者も手に取りやすいようポップなパッケージになっているのが特徴です。
医療法人社団 OURS KARADA内科クリニック渋谷・田中雅之院長:
実際に起きてしまったことに対して、対処できる医療機関が今後も増えていく必要がある
性感染症は誰にでも起こりうる身近な問題。
だからこそすぐに相談できる環境が必要とされています。