2つめは、洗米が終わったらお米と水を入れたボウルや釜ごと冷蔵庫に入れておくことです。
低温で吸水させることで、お米の細胞のすみずみまで水が行き渡ります。

お米の吸水スピードは、短時間で見ると水温が高いほうが早いのですが、低温でゆっくりと吸水させるほうが最終的な吸水量は多くなることがわかっています。
冷蔵庫に入れるときは、繰り返し使える食器カバーなどで覆うと便利です。冷蔵庫にボウルや内釜を入れるスペースがないという場合、冷蔵庫のスペースに応じた形状のタッパーを使うといいでしょう。
3つめは、おおむね6時間以上は吸水させることです。
「そんなの無理!」と思われるかもしれませんが、「きっちり6時間」でなく「6時間以上」でいいので、“炊飯リズム”ができれば意外と簡単です。
たとえば、「帰宅後すぐにご飯を炊きたい!」という場合は、朝の出勤前に吸水させておくと帰宅したころには6時間を超えています。「朝起きてすぐにご飯を炊きたい!」という場合は、前日の就寝前に吸水させておくと起床時には6時間を超えています。
吸水した水は替えないほうがよい
吸水が終わったら、水を捨てずにそのまま炊飯します。水を捨てて新しい水で炊飯してしまうと、吸水中の水に流れ出たお米のでんぷんを捨てることになってしまいます。実際に、水を替えずに炊いたご飯と水を替えて炊いたご飯を食べ比べると、水を替えて炊いたほうがあっさりとしていました。あっさりとしたほうが好みという人もいると思いますが、お米本来の味を楽しむためには、水は替えずに炊くのがおすすめです。
この“炊飯リズム”の最大のポイントは、お米をしっかりと吸水させれば土鍋などのガス炊きはもちろん、炊飯器ならば「早炊きモード(高速炊飯モード)」で炊くことができることです。