コロナ禍明けの自転車利用増加に伴い、宮崎県内で自転車盗難が急増している。2025年上半期だけで615件発生し、前年同期比で105件も増加した。警察は、自転車の「二重ロック」や「地球ロック」などの対策を呼びかけている。
宮崎県内で自転車盗難急増!上半期既に615件
宮崎県内で自転車盗難被害が急増している。

コロナ禍明けの2024年は年間1216件だったが、2025年は1月から6月までの半年間で既に615件と、前年同期比で105件増加した。コロナ禍が明けて自転車を利用する機会が増えたことが、盗難被害増加の一因となっている。
中高生による窃盗増加が顕著

宮崎県警生活安全部 本田敏郎統括官:
一番多いのは、移動手段として自転車を盗む中高生の被害件数が一番多くなっている現状がある。
街頭インタビューでも、盗難に遭ったことがあるという声が…

自転車盗難被害の経験者:
盗難に遭ったことがありますよ。その時はちょっと良い自転車、メーカー物に乗っていて、だからかなって。今は安い自転車に乗っています。盗られても良いように…じゃないけど、取られても良いという覚悟で。
また他の人からは、「自分も一度、盗難被害を経験しています。自分の鍵を締めることがちゃんと出来ていなかった」という人や、「鍵をつけていなかったら盗られた。盗難は怖い。自転車は結構高いから」などと、鍵のかけ忘れが被害に繋がったケースも報告された。
駐輪場での被害多発、無施錠が7割超
一番、発生が多いのはどこなのだろうか。本田統括官が続ける。

宮崎県警生活安全部 本田敏郎統括官:
一番発生が多いのは、駅の駐輪場、その他商業施設の駐輪場、自宅・アパート・マンションの駐輪場。共通して言えるのは、不特定多数の方が利用される場所。

宮崎駅の駐輪場を取材したところ、ロックがかかっていない自転車や、鍵を刺したままの自転車が複数台確認された。
宮崎県警生活安全部 本田敏郎統括官:
被害の76.7%が鍵をかけない。犯人は、鍵がかかっていて壊すのに時間がかかれば、自分が見つかってしまう可能性があるので盗難を諦める。
「二重ロック」と「地球ロック」で盗難防止を
盗難被害に遭わないための対策として、自転車の「二重ロック」と「地球ロック」が有効である。

「二重ロック」とは、備え付けの鍵の他に、もう一種類の鍵をつけること。

「地球ロック」とは、自宅の柵や柱など固定されているものと一緒にロックすることで、盗難防止に大きな効果がある。

ただし「地球ロック」の場合、道路や電柱、標識などに括りつけると違法となる場合があるので注意が必要だ。
自転車の窃盗は犯罪、被害届の提出を
本田統括官は、「自転車を盗んだ場合は窃盗、犯罪になる。また犯人が乗り捨てた自転車をまた持っていくことは占有離脱物横領罪、また犯罪になる。自宅であっても必ず鍵をかける、ロックをかける。よろしくお願いします」と呼びかけた。
もし自転車の盗難に遭ってしまった場合は、自転車の車体番号、防犯登録番号が分かれば被害届の手続きは簡単に済み、約7割の自転車は見つかるという。自転車には必ず鍵をかけ、もし盗まれた場合には、すぐ被害届が出せるように自分の自転車の防犯登録番号などを確認しておこう。
(テレビ宮崎)