秋田県内の最低賃金について協議する審議会が25日、秋田市で開かれ、1031円とするよう秋田労働局に答申しました。最低賃金は初めて1000円を超え、引き上げ幅80円は過去最高です。

県内の最低賃金は2024年10月から951円で全国で最も低くなっています。

国の諮問機関である中央最低賃金審議会は、秋田を含む13の県で2025年度の最低賃金の引き上げ額を64円とする目安を示していました。

これまでの審議で労働者側は現在の951円から120円以上引き上げる1071円以上を、使用者側は40円引き上げる991円を提示していました。

労使間で80円の開きがあり、前回の3回目の専門部会でも労使間の意見はまとまらず継続審査となっていました。

25日開かれた専門部会では、労使の間で金額について合意には至りませんでした。

そこで公益側の見解をもとに、審議会での採決がとられ、委員長を除く12人のうち賛成が7人、反対が5人で80円引き上げ、1031円とすることが決まり、秋田労働局に答申しました。

秋田地方最低賃金審議会の臼木智昭会長は「かなり高い金額を示したのは秋田の若者にぜひ秋田に残ってほしいという思いがある。そのためには今回かなり強いメッセージを発して高い金額を提示したいということで最終的にぎりぎりまで検討した結果」などと述べました。

新たな最低賃金は大幅な引き上げで一定の準備期間が必要ということから、2026年3月31日から適用されます。

秋田テレビ
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