19日からの記録的な大雨で甚大な被害を受けた秋田県仙北市の上桧木内地区に最も近い小学校で25日から授業が再開し、被災した子どもたちが笑顔で学校生活をスタートさせました。
吉方桃花アナウンサー:
「仙北市の桧木内小学校では、きょうから普段通り授業が始まります。子どもたちが元気に登校しています」
夏休みが明けて約1カ月ぶりの学校に児童たちはわくわくした様子で、久々に合う先生や友達との会話に笑顔を見せていました。38人の児童が通う桧木内小学校には、今回の大雨で被害を受けた上桧木内地区から7人の児童が通っています。
全校集会では、吉川寿朗校長が「皆さんの中にも被害に遭ったという人がいる。片付けが終わったという人もいれば、まだまだ時間がかかるという人もいる。一日も早く前のような生活に戻ることができるよう願っている」と児童たちを勇気づけました。
この後、教室に戻った児童たちは夏休みの宿題を提出したり、夏休み中に作った工作をクラスメートに紹介したりしていました。被災した子どもたちは久々の学校再開にうれしそうな表情を見せていました。
被災した4年生の児童は「車庫は水でいっぱいになった。玄関までだったから良かった。みんな元気に来てくれたから、これからみんなといっぱい話したり遊んだりしたい」と話しました。
また、被災したもう1人の4年生の児童は「軽トラックも壊れて、中まで水が入って使えない状態だった。桧木内小学校に避難所が開設されたから一時避難して来た。みんなも元気だし、笑顔で来てくれたからうれしい」と話していました。
一方、仙北市は25日から、今回の大雨による災害廃棄物の本格的な回収を始めました。市は、22日から軽トラック1台で災害廃棄物の回収を始めていましたが、25日からは民間の運搬業者とともに、トラックやごみ収集車など計5台を使って回収をしています。被災した住宅の前には、泥の付いたたんすなどが並び、市の職員などがトラックに積み込んでいました。
住宅の1階が浸水した女性は「どこからどう手を付けていいか分からなかったが、役場や業者などが来て話してくれた。来てくれる思いに感謝しかない。本当にありがとうございます」と感謝の言葉を口にしました。
仙北市は、26日以降も災害廃棄物の回収を進めていくことにしています。