芋焼酎の原料となるサツマイモが収穫の時期を迎えている。焼酎生産量10年連続日本一の宮崎県では、都城市の霧島酒造と綾町の雲海酒造で今シーズンの仕込み作業が始まった。収穫されたばかりのサツマイモが県内や鹿児島から続々と運び込まれている。
霧島酒造で芋焼酎の仕込み始まる

霧島酒造の芋焼酎の仕込みは8月1日から始まった。

仕込みには、主に優しい甘みが特徴の「黄金千貫(こがねせんがん)」が使われるが、サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)に強い「みちしずく」という品種のサツマイモも使われている。

傷のついた部分を手作業で取り除いたあと、サツマイモを蒸して、専用の機械で細かく切られる。

そして、酵母などと混ぜ合わせてタンクのなかで発酵させるなどして芋焼酎ができあがる。

霧島酒造製造部 花村博課長:
生産農家の方々もしっかりと土壌づくりなどをしてくれているので、病気(サツマイモ基腐病)も減っている。いろいろな方々の協力があってここまで来ているので、しっかり製造をしてみなさんに1日でも早くお届けできるようがんばっていきたい。

霧島酒造では、5つの工場で1日あたり約400トンのサツマイモを使い、一升瓶で20万本を製造する見込みで、新酒の出荷は、年明け頃になる見込みだということだ。
綾町の雲海酒造でも仕込み始まる

8月18日には、宮崎県綾町にある雲海酒造・綾蔵でも本格芋焼酎の仕込みが始まった。

1日に約47.5トンの生カンショを使用し、傷んでいるところを取り除いた後、1時間ほど蒸してミストで冷却。

水と酵母を合わせて焼酎の原料として使用され、一升瓶に換算して1日に約3万2000本分が生産される。

雲海酒造綾蔵製造課 坂下隼也課長:
イモの特徴である甘みと爽やかな香り、そういった原料の特徴を味わいながら飲んでいただきたい。

2025年は梅雨明けが早く日照時間が長かったことから、原料となる黄金千貫の品質は良好で、新酒は11月中旬以降に販売されるということだ。
(テレビ宮崎)