テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「稲妻にはなぜ、稲の文字がある?」をテーマにお伝えする。

4日の最高気温は、えびの・都城で36℃、美郷・西米良で35.4℃、小林で35℃と、県内5つの地点で35℃以上の猛暑日となった。最新の1ヶ月予報によると、9月半ば頃まで平年よりも気温の高い状態が続くということで注意が必要だ。

そしてこの暑さを解消するために、夕立も発生している。雨雲レーダーで確認すると、午後3時ごろから山沿いを中心に、わっと雨雲が湧いてきた。午後5時過ぎの都城市の映像を見ると、激しい雷雨となっている。

そこで今回のお天気クイズは「雷」に関する問題。「雷の光」を表す「稲妻」には、なぜ「稲」の字が使われているのか?
A…雷が収まらない時、米を献上していた
B…雷で豊作になると考えられていた
正解は「B」 なぜ、雷で豊作になると言われるのか?実はちゃんと、科学的な根拠がある。

植物の成長に欠かせない要素の一つが「窒素」で、空気中の8割を占めている。しかし困ったことに、植物は空気中の窒素を直接取り込むことができない。

ここで活躍するのが「雷」だ。雷が鳴ると、窒素と酸素が結合して、雨で地面の中に染み込んでいく。その窒素を、根から吸収して、稲がどんどん成長する、ということだ。
雷が多い年は豊作と言われているが、「雷」は、稲にとって子孫をもたらす良い伴侶のような存在という意味で、「稲」「妻」になったと言われている。
(テレビ宮崎)