宮崎市で長年の懸案だった「宮崎駅東通線」が全線開通した。宮崎駅の東側と宮崎港を結ぶこの道路は、事業開始から実に38年をかけて完成した。宮崎市は、この道路が周辺地域の交通渋滞緩和や物流効率化に貢献するだけでなく、災害時の重要な避難路としての役割も果たすと期待を寄せている。
待望の全線開通
宮崎駅の東側と宮崎港を結ぶ「宮崎駅東通線」が3月7日、全線開通し、開通式典が執り行われた。この道路は宮崎駅と宮崎港を結ぶ片側2車線の道路で、延長は約2.2キロメートルに及ぶ。総事業費は約105億円が投じられ、事業開始から38年の歳月を経て、ようやく全線開通に至った。
河合皓稀アナ:
「地元の学生のパフォーマンスなども行われ、皆が一体となって開通を祝っています」開通式典では、地元の学生による書道パフォーマンスなども披露され、参加者一同が開通を祝う一体感が生まれた。宮崎市や地元自治会、近隣の中学校などから約110人が出席し、テープカットが行われると、会場は大きな拍手に包まれた。
この道路整備計画は、JR日豊本線の連続立体交差事業とあわせて土地区画整理事業の一環として1984年に策定され、その4年後の1988年に事業が始まった。
宮崎駅の東側地域は、工場や住宅などが混在するエリアで、用地買収の対象者は120人を超えた。宮崎市は地権者一人一人に理解を求め、時間をかけた交渉を進めてきた。宮崎市都市整備部市街地整備課の村上美紀課長は、「地元の皆様の理解を得ながら用地を買収し、道路を整備するために38年の時間を要した」と話した。
渋滞緩和と防災力向上に期待
宮崎駅東側地域は、道路整備の遅れから交通渋滞が発生し、災害時の避難路としても課題を抱えていた。しかし、今回の宮崎駅東通線の全線開通により、周辺地域との交通の流れが大幅に改善されるものと期待されている。
宮崎駅東通線は幅員27メートルとゆとりがあり、歩行者や自転車の安全性も確保されている。さらにこの区間は無電柱化路線で、地震などによる電柱の倒壊で道路が塞がれるリスクを解消し、災害時の避難路としても安全に利用できる。防災機能の向上も期待されている。
市民から喜びの声「待ち望んだ」
沿線の店舗からは、全線開通を歓迎する声が上がっている。
コープみやざき宮脇店の池田直隆店長は「今回道路が開通するということで嬉しく思っている」と喜び、これまで知らなかった利用客も「宮脇店を利用していただけるのではないか」と期待を寄せた。
宮崎駅から宮崎港までの所要時間は、これまで車で平日約10分かかっていたが、全線開通により大幅な短縮が見込まれる。利用客の一人は、「イオンに行く一本向こうの道が非常に混雑するため、それが楽になるだろう」と話した。
別の利用客は、港方面の店舗へ「これまで迂回していたが、2、3分で行けるようになる」と利便性の向上に期待し、「全線開通を待ち望んでいた」と語った。
地域における交通インフラの強化は、市民生活の向上だけでなく、防災面においても大きな意味を持つことになる。
(テレビ宮崎)