検査もあるが勧められない理由
そんな場合は、ダニの検査をする方法もあります。部屋や布団のほこりなどを採取し、検査をすれば、どんなダニがどれくらいいるのかはすぐか分かります。
でも、そこまでやるのは得策とはいえません。なぜなら検査を依頼した場合、1箇所3〜5万円の検査費用がかかってしまうからです。ソファや布団なども含めて3箇所調べたら15万円以上かかることも、じつは珍しくないのです。

本来なら、「ダニがいるから駆除してください」とお客様が頼んでいるのだから、黙って駆除すればいいだけの話なのですが、私としては、ダニがいないと分かっているのにお金をいただいて殺虫剤散布するのは本意ではありません。だからダニが原因ではなさそうだと判断したときは、とりあえず「内科か皮膚科のお医者を受診してみてはいかがでしょうか」とアドバイスしています。
原因不明のかゆみを感じたときは、ダニに刺された!と自己判断せずに、とりあえずは上記の質問事項をチェックしてみてください。そして、ダニの被害が疑われるときは、それぞれのダニにあった駆除方法を試してみましょう。後編では、一般の方でもできるダニの駆除法についてお話しているので、ぜひ、そちらも読んでみてくださいね。
■自分でできるダニ対処法は後編へ
足立雅也(あだち・まさや)
害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。
構成=中村宏覚