夏休み真っただ中、「息子が変わったバッタを見つけた」と福井テレビに情報が寄せられました。バッタは通常、緑や茶色をしていますが…“ピンク色のバッタ”を見つけたというのです。発見した小学生の所に向かいました。
変わったバッタを見つけたのは、坂井市丸岡町の平章小学校1年、森川大智さんです。
「あしが強いんだよ」と得意気に見せてくれました。なにやら全身が、ややピンク色を帯びています。
見つけた時は「うれしかった！」と目を輝かせる、昆虫が大好きな森川さん。
8月4日、ラジオ体操の前にバッタを探している際に見つけ、その珍しい色に驚いたといいます。
森川さんが見つけた“ピンクバッタ”について、昆虫に詳しい福井市自然史博物館の梅村信哉学芸員に聞きました。
ただ、答えは意外なものでした―
「クルマバッタだと思います。ちょっとピンクバッタというには…厳しい。褐色の個体ですね」
ちなみにピンクバッタとは、胸や脚、触覚など全身が鮮やかなピンク色のものを指すそうです。
梅村さんが撮ったピンクバッタの写真を見せてもらうと…確かに、鮮やかなピンク色が足に表れています。マダラバッタやショウリョウバッタです。
なぜ体がピンク色になるのかについて梅村さんは「バッタの体の中にはいろんな色素があり、それが調合されて色を作っている。黄色や青の色素の発現が弱いと、赤の色素が強くなりピンクに見える個体が出てくる」と教えてくれました。
生態があまり知られていないピンクバッタ。梅村さんからは、こんな提案が。「今回は成虫だけど、幼虫だったら、飼育をしてみてピンクの個体が脱皮をしてもピンクのままなのか、それとも色が変わるのか調べると面白いのでは。図鑑にもまだ書かれていない種類もたくさんあるので、夏休みの自由研究のテーマとして確かめても面白いと思う」
梅村学芸員によると、色素に関して猛暑の影響は考えにくいということです。
大森さんは「昆虫をもっと知りたい」と話していました。
