中国の北京やその周辺地域などでは広い範囲で大雨が数日間降り続いており、各地で河川の増水による洪水や土砂崩れなどが相次いで発生し、合わせて34人が死亡、8人が行方不明となっています。
中国のSNSに投稿された動画では、北京市郊外の住宅街に大量の泥水が流れ込み乗用車が押し流される被害などが確認できます。
中国国営メディアによりますと、ここ数日の大雨により、全国で41の河川が氾濫、特に大雨が続く北京や河北省などでは洪水や土砂崩れなどが相次いで発生しています。
北京市郊外の密雲区では、29日午前0時までに543.3ミリの降水量を記録したほか、懐柔区では26日1時間の最大雨量が95.3ミリを記録しました。
北京市では大雨により、30人が死亡、およそ8万人が避難したほか、道路や通信インフラが被害を受け、28日時点で、136の村が停電しているということです。
また、北京の隣にある河北省では土砂崩れにより、4人が死亡、8人が行方不明となっています。
習近平国家主席は28日夜、今回の災害に対し、行方不明者の救助や危険地域の住民の避難を迅速に行い、人的被害を最小限に抑えるよう指示を出しました。
中国の気象当局は今後数日間、豪雨と災害リスクが高まる恐れがあるとして、警戒を呼びかけています。