テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回のテーマは「イレギュラーな暑さ」これまで暑さの記録を更新してきた「内陸」ではなく、「海沿い」の方が最高気温が高かった理由について解説する。

15日の宮崎は、猛暑日の記録こそなかったものの暑かった。この暑さを記録しているものが「アメダス」というもので、古山予報士は先日、美郷町にあるアメダスを訪れた。梅雨明け以降、美郷で頻繁に暑さの記録が出ていたので、「お疲れ様」というねぎらいの気持ちも込めて訪問したとのことだ。

しかし15日は、「暑さの常連」である美郷よりも気温が上がったところがあった。最高気温が最も高かったのは「宮崎空港」と「宮崎」で、34℃台まであがった。都城や美郷よりも高い気温で、イレギュラーなパターンとなった。

「暑い所は 風の先」つまり、風向きによって暑くなる場所が変わる、ということ。

まずは美郷や都城など「内陸で暑くなるパターン」を見てみる。日中、涼しい海風が入ってくるが、内陸になればなるほど、この涼しい海風が内陸までは入りにくい。これによって内陸の気温が高くなる。

一方、15日はその逆のパターンとなった。西風が吹いて、海風が入りにくい状態。それに加えて、気流が山を越えると、山を越える前よりも気温が上がるフェーン現象のような状態となって、宮崎市内で暑くなったということだ。

ただ、この暑さは、いったん一区切りとなりそうだ。この先の最高気温を見ていくと、日中は30℃前後で猛暑日が予想されていない。これまで37℃とか38℃という数字見ていたので、「涼しいのかな?」と錯覚してしまうが、これでようやく、この時期の平年の値だという。

というのも、この先の予報を見ると、曇りや雨のマークが多くなっている。そこまで気温は上がらないが、湿度が高いため、熱中症には引き続き注意が必要だ。
(テレビ宮崎)