恩をあだで返す窃盗事件
千葉市の会社で6月30日午前4時頃に撮影されたのは、恩をあだで返すような窃盗事件だった。
侵入者の姿を見た被害者は…

被害者:
「いやお前かよ」っていう感じですね。ヒッチハイクを拾ったのは僕だったので。
キッチンカーの運営などを行っている会社に侵入者が現れたのは明け方だった。誰も居ないオフィスに半袖短パン姿の不審な男が映っていた。

男は一目散に棚に手を伸ばし、手に取ったのは銀色の包みだ。中に入っていたのは現金だったという。

そして、男は現金をズボンに入れ、そのまま立ち去っていった。映像はまさに“売上金ドロボー”の瞬間だった。
犯人は助けた“ヒッチハイカー”
この男の犯行には特徴があった。オフィスへの侵入時にはカギを使って開け、出るときもカギを閉めていた。

なぜカギを持っているのか、そしてなぜ現金のありかを知っていたのか?実は被害者はこの男に見覚えがあるという。
被害者:
段ボールを道端で持っていてヒッチハイクをしていて、日本全国を旅しているっていう青年だったので。

被害者によると、ヒッチハイクで車に乗せた男だったという。

しかも、意気投合し、被害を受けた会社の倉庫で寝泊まりまでしていた。時にはスタッフたちと酒を酌み交わし、熱唱した時もあった。

そして、半年におよぶ生活のあと…
ヒッチハイクの男:
ありがとうございます!行ってきます!

と言って旅立って行った。
生活を共にした末の裏切り
事件が起きたのは、別れから約1カ月半後だった。

被害者:
半年も一緒にいたので、(金とカギの場所)分かっちゃってる状態だったので、取られちゃったという感じですね。

会社のオフィスは少なくとも4回侵入され、被害額は50万円以上になるという。
撮影者:
怒りっていうか、悲しいなっていう、寂しいなっていうのが一番強いです。

警察が窃盗事件として捜査を進めている。
(「イット!」 7月14日放送より)