北海道蘭越町にある、「ニセコ五色温泉旅館」。

大自然を眺めながら、源泉掛け流しの肌にやさしい硫黄泉を楽しめると人気の旅館で、ある“異変”が起きていました。
勝手に“露天風呂”?源泉付近に残された“痕跡”
ニセコ五色温泉旅館 佐藤直樹さん:
6月27日ごろから、お湯の湯量が減少しまして。本来だったら「大浴場」という温泉と「からまつの湯」という2つの温泉があるんですけど、その両方にお湯を供給したら全然(湯の量が)足りない状況になってしまいまして。

「サン!シャイン」の取材にそう話すのは、ニセコ五色温泉旅館の佐藤さん。
ある日、突然、温泉の“生命線”とも言える湯量が減少。2つある温泉の1つが休業を余儀なくされました。

原因調査のために旅館から約200m離れた源泉付近を確認したところ、不自然な“くぼみ”が作られ、お湯の流れをせき止めるかのように石が並べられていたといいます。

ニセコ五色温泉旅館 佐藤直樹さん:
丸く石で囲まれているところとか、ここも石が人工的に並べられているじゃないですか。くぼみになっているところとか。もっとちゃんとせき止められていたので、崩したんですけど…またやっぱりせき止められていますね。

佐藤さんによると「何者かが源泉付近に、無断で露天風呂を作っていた」といいます。

その証拠に、何者かが作ったとみられる人工的な露天風呂の周辺には、座るために使用していたと思われる木の板や、バスマットが敷かれ、風呂桶まで残されていました。

さらに、お湯の温度を調節していたのか、冷たい水が流れるホースまで設置されていたといいます。

ニセコ五色温泉旅館 佐藤直樹さん:
ホースを使ったりするってことは、ある程度、源泉の場所の地形なんかに詳しい方なんじゃないかなとは思うんですけど。

旅館の温泉は現在復旧作業が進んでおり、今週中に再開する予定ですが、集客にも影響が…。
ニセコ五色温泉旅館 佐藤直樹さん:
何組かのお客さまは、キャンセルが発生したりはしておりますね。
ここからちゃんとメンテナンスをして、復旧していこうっていう形にはしたいなと思っています。

旅館側は、今回の一件に対し、被害届の提出を検討しているということです。
(「サン!シャイン」 2025年7月14日放送)