最初にしておきたいのは、発生源の目安をつけること。繁殖力が強いので元を絶たなければ増えてしまう。トイレ、台所、浴室、洗面台などに卵や幼虫がいないか、チェックしよう。

自宅で発生してしまったら

それができたら、発生状況に応じて次の対処がお勧めという。

発生が少なめ(見る頻度が時々):発生源にハエ用のエアゾール殺虫剤を噴射する。排水口などで見られた時にもお勧め。

発生が多め(見る頻度がほぼ毎日):発生源と近くの空間ごと処理する。トイレや浴室など、狭めな部屋ではワンプッシュスプレータイプの殺虫剤がお勧め。台所など、広めな部屋では、加熱式のくん煙剤がお勧め。

※スプレーは炎や火器の近くでは使用しない、使用中や使用後は十分に換気する

発生が目立つならくん煙剤も検討(画像はイメージ)
発生が目立つならくん煙剤も検討(画像はイメージ)

「もし、洗面台のオーバーフローが発生源だった場合は、ノズル付きの殺虫剤を穴の内側に向けるようにして噴射すると良いでしょう。また、殺虫剤とはいえ一定の毒性はあるので、必ずラベル記載の用法・用量を守って下さい」

外部からの侵入も防ごう

このほかポイントとして、台所の排水口にふたがあるならできるだけふたをする。浴室の排水口は袋で作った水風船を乗せておくと、外部からの侵入を抑制しやすいそうだ。

確認しにくい排水管が怪しい場合は、掃除を兼ねてパイプクリーニング剤を使ってみよう。

上記の対処をしても発生するなら、家庭用の排水を浄化する「浄化槽」で繁殖している可能性もあるそう。その場合、吊るすタイプの蒸散性殺虫剤を浄化槽につけるといいそうだ。

村田さんは「わずかな発生の場合、神経質になりすぎるのも精神衛生上、良くありません」と話す。自宅で見かけたら無理のない範囲で、対処するといいかもしれない。

村田光(むらた・ひかる)
害虫駆除の専門業者らで構成される公益社団法人「日本ペストコントロール協会」で技術委員を務める。コバエ、ダニなどさまざまな害虫についての知識を持ち、駆除のポイントなどについての情報発信も行っている。

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