配備迫る中…報道関係者が搭乗を体験

千葉県にある陸上自衛隊・木更津駐屯地には、現在17機のオスプレイが暫定配備されている。

木更津駐屯地に暫定配備されている陸上自衛隊のオスプレイ
木更津駐屯地に暫定配備されている陸上自衛隊のオスプレイ
この記事の画像(13枚)

佐賀空港への配備が約1カ月後に迫る中、報道関係者を対象にオスプレイの搭乗体験会が開かれた(2025年6月2日)。

オスプレイに乗り込む直前にカメラの前でリポートした記者は、オスプレイの音が大きく、自分の声が全く聞こえなかったという。

オスプレイに乗り込むと、座席は左右に約10席ずつ。機体をできるだけ軽くするため、配線などはむき出しになっている。

配線などがむき出しになっているオスプレイの内部
配線などがむき出しになっているオスプレイの内部

記者やカメラマンなど約20人が乗ったオスプレイの機体は、まず「回転翼モード」でヘリコプターのように垂直に離陸。高度約300メートルまで上昇した。

搭乗した記者:
後方が傾き少しずつ上昇しています。かなり振動を感じます

その後、「固定翼モード」に切り替わり、オスプレイは飛行機のように水平に飛行した。

10分程度のフライトが終了。オスプレイに搭乗した記者は「思ったほど揺れはなかったが、かなり大きな音が続いていて、しゃべっている声がまったく聞こえなかった」と感想を語った。

安全面の不安…根強い配備反対の声も

安全面の不安が指摘されているオスプレイ。佐賀空港への配備に反対する声も根強くある。

2023年11月29日、自衛隊オスプレイの佐賀空港配備に向け、佐賀・吉野ヶ里町の上空などで1機のオスプレイが訓練飛行を行ったが、奇しくもその当日、鹿児島・屋久島沖で米軍オスプレイが墜落する事故が起きた。

鹿児島・屋久島沖で米軍オスプレイが墜落(2023年11月)
鹿児島・屋久島沖で米軍オスプレイが墜落(2023年11月)

このため、数日後に予定されていた陸上自衛隊の目達原駐屯地創立記念行事でのオスプレイのデモフライトも中止になった。

佐賀・吉野ヶ里町の上空などで1機のオスプレイが訓練飛行(2023年11月29日)
佐賀・吉野ヶ里町の上空などで1機のオスプレイが訓練飛行(2023年11月29日)

佐賀空港へのオスプレイ配備が迫る中、地元の佐賀市川副町ではオスプレイの安全性に不安を抱く約400人が参加し配備反対を訴える決起集会が開かれた。

陸上自衛隊第1ヘリコプター団 青山佳史輸送航空隊長:
反対のいろんな声があることは承知している。飛行の安全を最優先し、地元の皆様の理解を獲得できるように真摯に耳を傾けていきたい

オスプレイ配備で隊員420人が移駐

オスプレイ配備に伴い駐屯地も完成。約420人の隊員が移駐し、新たに加わる佐賀県民として地域と共存することになる。

陸上自衛隊第1ヘリコプター団の青山佳史輸送航空隊長は、「まずは私たち自身が佐賀のことを理解し佐賀を愛する必要がある」と話し、オスプレイ配備への理解を求めた。

(サガテレビ)

サガテレビ
サガテレビ

佐賀の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。