テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが解説するコーナー。今回は「線状降水帯」についてお伝えする。

鹿児島県には9日、今シーズン初めて、線状降水帯が発生する可能性を12~6時間前に伝える「半日前予測」が発表された。「線状降水帯」とは、発達した積乱雲が直線状に並び、長時間大雨を降らせる現象。発生すると災害の危険度が一気に高まる。今回は鹿児島に出され、宮崎県には出されていないが、雨雲に県境は関係ないので、「宮崎県内は安全」というわけではない。注意・警戒が必要だ。

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午後6時現在の雨雲の様子を見ると、九州の西海上から鹿児島県にかけて発達した雨雲が並んでいる。この後午後6時から午後9時頃にかけて、特に鹿児島県に近い、宮崎県の南西部で雨量がまとまる予想となっている。

※午後7時過ぎに鹿児島県大隅地方で線状降水帯が発生。「顕著な大雨に関する情報」が発表された。

10日の朝は九州北部に線状に連なる雨雲が発生して、それが日中、宮崎県北部に若干かかる。ピークは超えている予想で、9日ほどの降り方にはならないと見ている。ただ8日からの雨で地盤が緩んでいるため土砂災害に警戒が必要だ。

この後の過ごし方について。まずは気象庁のホームページで「雨雲レーダー」や「キキクル」のこまめなチェックを。そして自治体からの「避難情報」を確認し、場合によっては避難も必要。テレビのリモコンのdボタンで確認できる。外を移動するときは、「アンダーパス」や「河川」には絶対に近づかないように。

線状降水帯の情報は2種類ある。「半日前予測」と、「直前予測と発生情報」というもの。「半日前予測」は半日前からなので時間的に余裕はあるが、府県単位の情報なので、どこに発生するのかわからない。

いっぽう「直前予測と発生情報」は、“発生した” もしくは “もう少しで発生しそう”という情報なので、危険な場所もピンポイントでわかるが、既に危険が差し迫っているような状況なので、直ちに適切な避難が必要になる。

「半日前予測」が出た時点で、心構えを一段と高め、適切な避難行動を取っていただきたい。

(テレビ宮崎)

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