6月から始まる職場での熱中症対策の義務化。どのような状況が対象となりどういった対策が必要になるのでしょうか。光岡香洋気象予報士が解説します。

(光岡気象予報士)
近年、温暖化や異常気象によって熱中症は社会問題となっています。6月1日からは、企業では熱中症対策が義務化されます。

では、対象を見ていきましょう。
まず、暑さ指数が28以上、または気温が31度以上の環境下で、連続で1時間以上または1日4時間以上の作業が伴う場合です。企業は熱中症の早期発見・重症化防止・熱中症予防に関する意識を高めることが義務化されます。その背景には、熱中症による労働災害の増加によります。

こちらのグラフをご覧ください。職場における熱中症の発生状況ですが、2018年ごろから一気に増えていることがわかります。そして、2022年から3年間は死亡者が30人となっています。

熱中症は他の災害に比べますと死亡リスクが非常に高く、約5~6倍と言われています。そのほとんどの原因が発見の遅れとなっています。初期症状の放置、そして対策の遅れです。

改めて、初期症状の対応を見ていきたいと思います。
熱中症の疑いがある場合は、涼しい場所へすぐに避難するようにしてください。そして、涼しい場所で体も冷やすようにしましょう。水分を取る際は、相手の意識があるか確認するようにしてください。それでも症状が治まらない場合は、病院などに行きましょう。熱中症の初期症状としては、めまいや立ちくらみ、倦怠感などがあります。

そして5月29日、気象庁から1ヵ月予報が発表されました。岡山県、香川県の1ヵ月の平均気温ですが、1週目は低い予報となっていますが、2週目からは高くなってきそうです。特に6月後半は高温傾向にあります。平年でも27度前後となっていますので、やはり真夏日なども考えられます。

では、岡山市のこの先の最高気温、見ていきたいと思います。ここ数日は平年よりも低い日が多いんですが、来週は一気に高くなっていきそうです。来週の6月5日(木)は30度まで上がっていきそうです。

だんだんと蒸し暑くなりますので、早めの熱中症対策をするようにしてください。

岡山放送
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