手口が年々巧妙化し、全国的に被害が後を絶たない特殊詐欺。その特殊詐欺被害を未然に防いだとして、岡山市の銀行の行員に5月28日、警察から感謝状が贈呈されました。

感謝状が贈られたのは、三菱UFJ銀行岡山支店の行員・武政広志さんと副支店長の永田厚志さんの2人です。

2025年2月、70代の女性が来店し、対応した武政さんに「警視庁の警官に、開設している複数の口座を一つにまとめるよう言われた」と相談がありました。武政さんは、特殊詐欺の手口と判断し、女性を近くの交番まで連れていき、被害を未然に防ぎました。

(三菱UFJ銀行 武政広志さん)
「詐欺被害に遭われる人は高齢の人が多く、すごく心の痛む気持ちになる。極力詐欺は未然に防ぎたいし、もしあったとしても被害を最小限にしていきたいと考えて常に行動している」

岡山県警によりますと、県内で2025年に入って4月末までに認知された特殊詐欺の被害件数は97件。被害総額は約2億9000万円に上り、2024年の同じ時期と比べ約1億6500万円増加しています。このうち、警察官をかたった手口は半数の48件を占めているということです。

(岡山中央警察署 山本直希 生活安全第一課長)
「警察官が金を振り込めと言ってきたり口座をまとめろといった指示をすることはありえない。たとえ相手が警察官を名乗ってそういったことを言ってきたらまず詐欺を疑って相手がどこの部署の人間かを聞いてすぐに電話を切ってほしい」

警察は、今後も地域と連携しながら特殊詐欺の撲滅に努めたいとしています。

岡山放送
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