障害者の所得向上を目指す企業が、災害時の非常食として焼き芋の缶詰「ゴトチーモ」を開発した。長期保存が可能で、常温で6年間保存できる。しっとりと甘い焼き芋は豊富な食物繊維を含み、避難生活においても美味しく食べられる。この企業では、焼き芋の缶詰を通じて障害者の就労を支援し、地域との連携を深めながら事業を展開していくという。
障害者就労支援施設と連携

新たな商品を開発したのは、宮崎県日向市の農福産業。農福産業では、障害者の仕事の確保と所得向上を目指し、約5年前から日向市や延岡市の障害者就労支援施設と連携して焼き芋を作り、自動販売機で販売する事業を行っている。新商品を作った理由は…。

農福産業 児玉雄二社長:
南海トラフ地震は必ず来る。長期で保存ができる焼き芋がいいと思って作った。

災害時を想定した非常食用の焼き芋、その名も「ゴトチーモ」。

ご当地と芋を組み合わせた商品名で、ラベルにはAIを使って制作した、日向市をイメージしたご当地アイドルがデザインされている。

この商品の魅力は、保存期間の長さ。これまでの商品は保存期間が1年間だったが、缶詰にしたことで6年間、常温で保存することが可能になった。

缶詰に入った焼き芋は、しっとりとして甘く、食物繊維も豊富で、避難生活の際にもおいしく味わえるという。

就労支援施設の利用者:
みんなが災害で苦しんでいる時でも、食べて笑顔になってもらいたい。
農福産業 児玉雄二社長:
焼き芋の缶詰を広めていく。そして障害者の仕事を作ろう、ということが理念でもあるから、それを進めていこうと思っている。

焼き芋の缶詰はJR日向市駅の物産館などで販売が始まっていて、今後は地域ごとのラベルを作って、各地の道の駅などでも販売していくということだ。
(テレビ宮崎)