神奈川・川崎市の住宅で20歳女性の遺体が発見された事件で、元交際相手の白井秀征容疑者(27)が3日逮捕され、急展開を迎えた。
「Mr.サンデー」は、逮捕された元交際相手を知る人物を独自取材。
その素顔とストーカー行為の実態に迫った。
白井容疑者は「すぐ好きになるタイプ」
白井容疑者の知人女性:
本当に恋愛気質というか、すぐ好きになるタイプ、白井(容疑者)は。
キザな言葉をすぐ使う。「頭の中が君のことでいっぱいだよ」みたいな。
「Mr.サンデー」の取材にそう答えたのは、かつて白井秀征容疑者から告白されたという、知人女性。

3日、20歳の岡﨑彩咲陽(あさひ)さんの遺体を自宅に遺棄した疑いで逮捕された、元交際相手の白井秀征容疑者(27)。
彩咲陽さんら:
いるじゃん、いるじゃん。バレてる、バレてる。
繰り返しストーカー行為を行っていたとされているが…
知人女性が語ったのは、その素顔。
白井容疑者の知人女性:
白井容疑者とは友達同士で、好意を寄せられていたんですけど。LINEで「かわいい」だとか「会いたい」だとか、ちょっと恥ずかしいことを普通にストレートに言う人だったので「マジ無理」みたいな。
交際を申し込まれ、丁重に断ったというのだが…
白井容疑者の知人女性:
「付き合ってくれない?」みたいに言われて、「本当にごめん。今、好きな人いるから無理」という感じでお断りしたんですけど、その後も何度か告白されて。
知人女性によれば、白井容疑者は…
白井容疑者:
やっぱり好きだわ。

白井容疑者:
付き合ってから好きになってもいいから、付き合ってみない?
白井容疑者の知人女性:
私は「いや無理」みたいな。
最後は、白井容疑者から「なんかしつこくてごめんね」みたいに言われて。
何度も言い寄ってきたという白井容疑者。
ただ、10年近く前だったその当時は…

白井容疑者の知人女性:
いつもニコニコして優しかったし、危険なこともありませんでした。
しかし、時を経て…
川崎市にある白井容疑者の自宅から、バッグに入れられ一部白骨化した彩咲陽さんの遺体が発見され…
3日、ついに…
記者(羽田空港・5月3日午後1時半過ぎ):
午後1時半過ぎです。川崎市の事件に関与したとみられる男が羽田空港に到着し、捜査員に声をかけられています。
黒いキャップとフードをかぶり、マスクで顔を覆った白井容疑者。
滞在していたアメリカから帰国後、逮捕された。
その後、警察の調べに対し…

白井容疑者:
間違いありません。
容疑を認めているという白井容疑者。
4日、新たに分かったのは、3月25日の任意聴取の際に…
白井容疑者:
岡﨑さんにつきまといをした。
初めてストーカー行為を認めたものの、その後、姿をくらまし、4月8日までに渡米したという。

元交際相手だった彩咲陽さんとの間に何があったのか?

彩咲陽さんの中学時代からの友人:
彼氏からは門限とか「遊び行くな」とかは言われてるって。
彩咲陽さんの友人:
別れた時にその男(白井容疑者)が自殺未遂をしたんですね。
Mr.サンデーは、5人の関係者らを取材。

出会いから、ストーカー行為まで次第にエスカレートしていった白井容疑者の実像が見えてきた。
アルバイト先の店長「つらいのを通り越して怒りしかない」
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
つらいのを通り越して本当に今、怒りしかないです。(彩咲陽さんは)かわいい変顔したりとか、本当に明るい子でした。
そう語るのは、彩咲陽さんがアルバイトをしていた飲食店の店長。
白井容疑者との出会いは、2024年初めごろ。この飲食店でのことだったという。
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
白井容疑者が、職場の先輩と何かの打ち上げかなんかで飲みに来ていて、接客していた時に知り合った感じです。
その日に、連絡先を交換するほど意気投合したという2人。
だがすぐに、白井容疑者は豹変する…
去年の初め、岡﨑彩咲陽さんがアルバイトをしていた飲食店に、建設関係の仕事仲間らとやってきたという白井秀征容疑者。
その時の様子について、店長は…

彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
もしかしたら(身長)180cm超えてるかな。足長でスラッとしてて。もう静かなんですよ。若者にしてはあまり騒がないなっていう。
グループの中でも、物静かな印象だったという白井容疑者。
そんな中、彩咲陽さんが地元・川崎出身のHIP HOPグループの歌を歌うと、趣味が合ったのか、意気投合したという。

彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
彩咲陽ちゃんが結構歌うんですよ。すごく歌うまくて、その場で仲良くなって連絡先交換して、彼氏だよとかっていう情報が入ってきたのは(去年)4月ぐらいです。
交際開始翌月には関係悪化
交際が始まったのは、去年4月ごろ。
だが、その翌月には、早くも関係が悪化。
交際を解消すると、白井容疑者によるストーカー行為が始まったという。
白井容疑者から逃れるため、6月には、実家にほど近い祖母の家に避難した彩咲陽さん。
しかし、その後も…

彩咲陽さんのアルバイト先の従業員:
普通にメモ書きですけど、(彩咲陽さんから)「助けて」みたいなのはありましたよ。もちろん「やめろ」とは言いましたよ。でも「大丈夫」みたいな。
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
「大丈夫?」とか「もうやめた方がいいんじゃない?」とか。声かけしたことあるんですけど、やっぱりそれは本人の気持ちを尊重したいなっていうのもあって。

ストーカー行為がありながらも、関係が続いていたとみられる2人。
当時、彩咲陽さんの友人が聞いたのは、白井容疑者の異様ともいえる執着だった。

彩咲陽さんの友人:
白井(容疑者)が彩咲陽と離れたくないからって言って、家の前まで話に来たりとか。お父さん、おばあちゃんに連絡して「話したいです」って、しつこく言ったりとか。

彩咲陽さんの友人:
1回別れた時に、その男(白井容疑者)が自殺未遂をしたんですね。それを聞いて、「やばい彩咲陽のせいかな」とか、彩咲陽は絶対に悪くないのに。心配するぐらい優しい子だから、彩咲陽は。それでたぶん、なんか自分が責任感じちゃったのかな。
断ち切れなかった関係。するとその後…
白井容疑者の暴力性はエスカレート
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
私が聞き始めたのが、(去年)9月とか。首絞められた、顔殴られた、足蹴られた、肩殴られたとか、いろいろヤキモチからくる・・・束縛、嫉妬心。
本当に(彩咲陽さんは)かわいい子なんで。笑顔もかわいい。ニコニコしてずっと。

別れ話を経る中で、強まっていたとみられる、彩咲陽さんへの執着心。
そして、白井容疑者の暴力性は、エスカレートしていったという。

彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
聞いてる、見てるかぎり、本当にひどかった。あざとかも見たことあるんですよ。肩とか背中とか。あと、ももとか。洋服着てたら見えない、もう脱がさないと見えないところの体の部位で私は見たことあります。
去年9月、彩咲陽さんは、白井容疑者から「刃物を向けられた」と神奈川県警に被害届を提出。
その後、彩咲陽さんは「事実と異なる説明をした」として取り下げていたのだが…
彩咲陽さんの友人は…

彩咲陽さんの友人:
被害届取り下げた理由も、白井(容疑者)に脅されて取り下げてるんで…
さらに、彩咲陽さんが暴力から逃れようとしても…

彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
DVした時に彩咲陽ちゃんが逃げてくるんですよ。白井(容疑者)の家から、おばあちゃんのおうちの方に。彩咲陽ちゃんが買い物している時に、とっ捕まえて、また家に連れていくパターンがすごくあったんですよ。

白井容疑者の行き過ぎた束縛を、彩咲陽さんの同級生も感じ取っていた。
夕食に誘うメッセージを送ると、彩咲陽さんからの返信は…
彩咲陽さん:
彼氏に聞いてみなきゃ無理だぁ。
同級生:
おごるよ、誰も誘ってもいないから。
彩咲陽さん:
あぁんー、聞いてみないとなぁ。
彩咲陽さんの中学時代の友人:
今の彼氏からは、門限とか、遊びに行くなとか、一瞬(友人と)合流するのも禁止されてたらしくて、なかなか会えなかったですね。暴力もたまに振るわれるっていうのも聞いてたし、自分的にはちゃんと(話を)聞いといてあげればよかったなっていう後悔はあります。
そんな中、去年9月から10月ごろ、バイト先の店長によると、彩咲陽さんの祖母らも交えた交際解消の話し合いが複数回持たれたという。

彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
話し合いはここ(店)で。この席と、あとお店の外でも話し合いをしてたのを見たことありまして、何度か。彩咲陽さんのおばあちゃんが怒ってましたね、白井(容疑者)に対して、「なんで暴力を振るうんだ」と。
話し合いには、白井容疑者、彩咲陽さん、祖母、祖母の姉の4人がいたというが…
途中、祖母らが席を外し、白井容疑者と彩咲陽さんが2人になった時には…
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
白井容疑者がテーブルの下で、彩咲陽ちゃんのすねあたりを蹴ってたのを見て、彩咲陽さんに「ちょっと大丈夫?」って声かけしたんですけど、「大丈夫です」って。心配かけたくないんだろうねとは思ったんですけど…今思うと。ちょっと不安そうな顔ではあったんですけど。
こうして、白井容疑者と距離を置こうとした彩咲陽さんだが…
去年11月ごろから、ストーカー行為がエスカレート。
バイト先の店付近でも白井容疑者が待ち伏せする姿が目撃されていた。

彩咲陽さんのアルバイト先の従業員:
(白井容疑者と)目が合って、逃げちゃって。もうその脇に入ったり見失っちゃうっていう。結局それが毎日。
毎日のように待ち伏せていたという白井容疑者をめぐっては、時期は不明だが、こんな話も…
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
(白井容疑者は仕事を)クビにされてたって、いつの間にか。
取材ディレクター:
なんでクビになったんですか?
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
あんまり仕事行かない、サボる、サボる癖がすごかったので。

そんな中、去年12月ごろ、彩咲陽さんの友人は、彩咲陽さんが待ち伏せする白井容疑者に鉢合わせた現場に遭遇したという。
彩咲陽さんの友人:
彩咲陽もずっと、「今は話せないから、本当に」みたいな感じで言ってて。「なんで連絡返さないの?」って感じで聞いてて、目血走ってるっていうんですか。ずっと手、グッて握ってる、もうプルプルしちゃっているんですよ。本当に一歩間違えたこと言ったらぶん殴られるんじゃないかなっていうぐらいにはマジでキレてて。そこはもう、彩咲陽のおばあちゃんが来て話してくれて、「とりあえず帰ってくれ」ってなって。
まさに、その数日後のことだった。
彩咲陽さんら:
いるじゃん、いるじゃん。バレてる、バレてる。

12月12日未明、祖母の家周辺をうろつく、白井容疑者とみられる人影…
この時、一緒に家にいた友人とともに撮影したという。

彩咲陽さんの友人:
怖いっていう次元じゃない。本当にもう言葉に表せられないぐらい、ヤバっていう感じでした。
そしてこの翌日、12月13日は彩咲陽さんの20歳の誕生日だった。
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
(彩咲陽さんの誕生日の)翌日14日朝のメッセージです。(彩咲陽さんが)「三つ編みしてほしい」って。甘えん坊なんですよ。「明日やってください」「いいよ」「ありがとうございます。では、また明日。ゆっくり休んでくださいね。おやすみなさい」っていう。すごく優しい子なんですよ。そういうのをもう間近で見ているので、怒りが込み上げてしょうがない。
その5日後のことだった…
彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
お店が終わって、おばあちゃんと帰宅しようとしてた時に、ちょうどそこの外の方で駐車場に行こうとしていた時に「白井容疑者がいる」。
おばあちゃんと一緒にいるんで、白井容疑者は近づけなくて、そのまま車で無事に帰ったんですけど、話を聞いているかぎりでは、おばあちゃんが確かお昼ごろかな、出かけようとして、下の部屋に降りようとしたら、彩咲陽がいなくなっていて。

12月20日、忽然(こつぜん)と消えた彩咲陽さん。
祖母がLINEを送ると、返信が…
「カラーコンタクト買いに行ってるから」
しかしその後、音信が途絶えたという。
そして、毎日のように、バイト先で待ち伏せしていた白井容疑者もまた…

彩咲陽さんのアルバイト先の店長:
(去年12月)20日の日にいなくなったってなって、そこからピタッと来なくなったんですよ。あいつ(白井容疑者)しかいないだろう。
そして、事態は最悪の結末を迎えてしまう…
白井容疑者の原点は…
彩咲陽さんに異様なまでの執着を見せ、死体遺棄容疑で逮捕された白井容疑者。
その原点には何があるのか。
高校時代の部活の後輩に話を聞くと…

白井容疑者の高校時代の後輩:
サッカー部でグループにちょこっといるパシリみたいな印象。がっつりイジられて。 もともとやんちゃじゃなかったんで、本人は気が強いとか、そういうタイプではなかったんです。普段いびられてる分、(下に対して)“お山の大将”みたいなところはありましたよね。
また10代のころを知る女性も…

白井容疑者の知人女性:
「お前は一生彼女できねえだろ」みたいな“いじられキャラ”っていうか。「女は絶対できないよね」みたいな。
そして、起きてしまった事件…
3日夜、捜査にあたる神奈川県警臨港警察署には…
取材ディレクター:
彩咲陽さんの関係者とみられる方々が臨港警察署の前に集まってきました。乱闘騒ぎのような状態になっています。
彩咲陽さんの親族や友人らが詰めかけ、警察の対応に怒りを訴えた。

彩咲陽さんの父親:
そもそも僕は、何回もストーカーで捕まえてくれって何回も言ってるから。

彩咲陽さんの父親:
でも(警察)本人たちは「その被害を受けている本人がいないからそれはできない」って、ずっと言ってた。
(「Mr.サンデー」5月4日放送より)