2025年12月、大阪市内の楽器店に設置された防犯カメラの映像。店に入ってきたのは、金髪の若い男だ。店員に身ぶり手ぶりで何かを説明すると、画面左奥にある赤いギターアンプの前へ。
男はアンプを、2泊3日、1万4000円で借りるとタクシーに乗せて去っていった。
すると返却日の朝、男から「私が入院してしまったので」「返却を知人にお願いしてみます」というメールが届いた。だが、アンプは返却されなかった。

消えたアンプ・・・同様の手口で犯行繰り返したか

男と音信不通になったオーナーは「『怪しいな』じゃなくて『やられた』と思いました」と振り返る。

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念のため付けていたという盗難防止用のスマートタグは、8キロほど離れた川の中で、位置情報が反応しなかった。オーナーは、アンプからスマートタグが外され、捨てられたと推測する。

では、アンプはどこに消えたのか?

オーナー自ら周辺を調べてみると、近くには中古品の買い取り専門店が。

まさかと思い、アンプのシリアルナンバーと写真が入った資料を見せて「買い取りに持ち込まれてないか?」ということを聞くと、「あります」と返事が。アンプは売られていたことがわかったのだ。

店は、同業者への注意喚起としてSNSで情報を発信した。

すると、福岡市内の(音楽)スタジオから電話があり、「うちもきょう、やられたっぽいんですけど」という話があったという。

防犯カメラを見ると、音楽スタジオに現れたのは、あの“金髪男”。

レジの前に行き、身分証としてマイナンバーカードを差し出す。1泊2日、1万4850円でアンプをレンタルし、店を後にした。

「Mr.サンデー」は、アンプを持った男を福岡市内で乗せたというタクシー運転手に話をきくことができた。

タクシー運転手:
「中洲で飲み疲れてるんですよね」って話をしてましたもん。「自分(音楽)イベント企画でめっちゃもうかってるんですよ」って。

羽振りのいい話をしながら、アンプを持って男が向かった先は、買い取りセンターだった。

タクシー運転手:
だから自分は、「え?買取センターで合ってますか?」って確認を入れたんです。

男はアンプを借りると、そのまま買い取り業者に売り飛ばしていた。

その後、返却期限が過ぎ、音楽スタジオに男から送られてきたメールには「すみません、私が入院しており、連絡が遅くなり、すみません」。

メールを最後に、音信不通に…。

番組が調べただけでも、2025年12月以降、同様の被害は全国で少なくとも7店舗で起きていたことが分かった。

そして2月25日、詐欺の疑いで逮捕されたのは、無職の松﨑優太容疑者。

「アンプを売却して、お金にするつもりでレンタルした」

そう語る男が、レンタル品に目を付けたのは、警察の捜査の盲点があるのではと、専門家は指摘する。

みずほ中央法律事務所・三平聡史弁護士:
貸したものを返さないだけだったら民事の問題なので、警察は介入できない。何回も繰り返して全部「返しますよ」って言ってるので、こうやれば意外と追ってこないなと。警察来ないなと気づいたのではないか。

警察は余罪があるとみて、詳しく調べている。
(「Mr.サンデー」3月1日放送より)

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