「失敗するときは失敗する理由がある。僕は、失敗の経験が将来のためになるって気づいて、試合での失敗はむしろ、自分が成長できるチャンスって。失敗も“なんとか成功させよう”ではなく“失敗するなら来い”“絶対に成長に変えてやる”。そう思ったら試合での失敗に恐怖や不安をあまり感じなくなり、それから全然緊張しなくなった」
この話を聞いた佐藤は「めちゃめちゃ強いと思いました。僕の場合、すごく失敗を恐れていたので今の言葉を聞いて、真逆だと感じました。そこを変えていったらメンタルが強くなると思ったので実践していきたい」と頷く。
夢に見るくらいの緊張が…
“ジャンプの天才”とも言われた佐藤は、高校1年生のときに4回転ルッツを初めて跳ぶことができた。
新たなジャンプの習得について宇野は、年齢が上がるほど難しくなると話す。

「20歳に近づいてから、新しいジャンプを取り入れるってすごく難しい。いまはレベルが高いので若いうちから4回転に照準を合わせていて、今トップで戦っている人たちが新たに回転数を増やすのは考えにくいと思う。あんまりこういうことを言うべきではないかもしれませんが…」