3月26日からボストンで開幕する世界フィギュアスケート選手権。

全日本選手権で自身過去最高の3位表彰台にのぼり、シーズン後半戦の四大陸選手権では5位となった壷井達也(22)がこの大会に初出場する。

2月の四大陸選手権では、フリーで武器の4回転サルコウにミスがあり、悔しさをにじませるも「これからどうやって自分を高めていけるんだろうというワクワク感の方が強い」と今季集大成となる世界選手権へ向け気持ちを高める。

遂につかんだ夢舞台で、勝負の一戦に挑む壷井は、同門で世界選手権3連覇の坂本花織に感動の涙を流させたいと語る。

思い描く壷井のストーリー

GPシリーズのNHK杯に出場し3位。年末の全日本選手権ではショート14位から追い上げて3位表彰台にのぼるなど今シーズン飛躍ぶりを見せる壷井。

今シーズンを“壷井ストーリー”としてどこまで達成できているかを聞くと、「目標以上のことはできている」と手応えがあると語る。

2月の四大陸選手権に出場した壷井
2月の四大陸選手権に出場した壷井
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「今シーズンの目標がGP表彰台ということと、全日本で去年以上の成績を出して年明けのISUの大会に選んでもらうことが目標でした。シーズン最初に描いていた目標以上のことはできているのかなと思います。ただ自分が達成できると思っていた場所以上の場所が用意された感じがあります。でもこうしてチャンスを頂いたからには、しっかり世界選手権で結果を残せれば来シーズンのオリンピックにつながってくるのかなと思うので、そこまでは駆け抜けたい」

そう語る壷井は、大学4年の今季、来シーズンのミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指し、卒業をせず1年の休学を決断する。

初めて出場した四大陸は収穫もあったが悔しさの残る大会に
初めて出場した四大陸は収穫もあったが悔しさの残る大会に

しかし目標に掲げたGPシリーズでの表彰台と、ISUチャンピオンシップ大会への出場権を獲得するも、用意された舞台で実力を発揮することの難しさを痛感したのが、初めて出場した2月の四大陸選手権だったという。