運動後の約30分は“ゴールデンタイム”といい、プロテインを飲むと筋肉が付きやすいと言われていたが、最近はそこまで気にしなくても良いとされている。「この時間に飲まなきゃ」と意識しすぎて、生活が縛られる必要はない。
栄養の補助として飲む
岡田さんは「理想は朝昼晩、3食でタンパク質を摂ること」としたうえで、プロテインは忙しいときや、タンパク質の摂取量が不足しそうなときに摂ることを勧めている。
例えば、体重55kgの人が1日に55gのタンパク質摂取を目指したとする。朝、昼、夕の食事で、肉類、魚類、卵類などを食べていれば、プロテインを飲まなくても十分に達成可能だ。

ただこれが、運動していて体づくりをしたい。より多くのタンパク質を摂取したいとなれば、3食だと難しくなってくる。一度に大量に食べると、消化・吸収されずに無駄になってしまう。そこでプロテインの出番。昼食と夕食の間などに飲めばいいのだ。
【1日のイメージ:合計100gのタンパク質摂取を目指した場合】
朝食:20g
昼食:20g
間食にプロテイン:20g
夕食:20g
筋トレ後にプロテイン:20g
プロテインの摂取量は、前後の食事内容によって調整することも大切。例えば、昼食に肉類などをたくさん食べた後は、飲むのを控えるような考えがあってもいい。
タンパク質は多くても「体重の数字×2g」まで。そして「1回20g程度」に収まるように、プロテインの摂取量とタイミングを調整するように心がけるといいかもしれない。
岡田隆(おかだ・たかし)
日本体育大学 教授。博士(体育科学)、理学療法士、ボディービルダー(2023WNBFプロマスターズ世界一)。2012年から2021年まで柔道全日本男子チーム体力強化部門長を務め、2016年のリオ五輪で全階級メダル制覇、2021年の東京五輪で史上最多金メダル5個を達成。骨格筋評論家「バズーカ岡田」として多くのメディアに出演。『世界一細かすぎる筋トレ図鑑』(小学館)、YouTube「新・バズーカ岡田チャンネル」など。