お昼はおにぎりやパンなど少ししか食べていないのに「なかなか痩せない」といった経験はないだろうか。

カロリーが高めの食事は避けているのに思ったように体重が減らない人は、その食事法が間違っているのかもしれない。

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美しく痩せ、理想の体型を目指すためには、まず体の「代謝」の仕組みを理解する必要がある。

痩せやすい体を作るためのポイントと、最近流行りの低糖質ダイエットのからくりについて、野村不動産ライフ&スポーツの公認スポーツ栄養士・加藤みづ紀さんに聞いた。

毎食均等にタンパク質

「タンパク質は、炭水化物、脂質と並ぶ3大栄養素の1つですが、忙しい人では食事でしっかり摂れていないケースをよく見かけます」

タンパク質は、臓器や毛髪など体のさまざまな組織に欠かせない栄養素で、不足すると免疫力の低下やホルモンの分泌などにも影響を与える。

また、筋肉を作るための重要な材料でもある。

「タンパク質を摂ると筋肉を作る動きが高まります。

しかし1度にまとめて摂るよりも、毎食均等に摂取することが筋肉量キープのためには大切です。時間がない朝食などは特にタンパク質が少なくなりがちですが、できるだけ毎食均等に摂ることを心がけましょう」

1回の食事で推奨されるタンパク質量(提供:野村不動産ライフ&スポーツ)
1回の食事で推奨されるタンパク質量(提供:野村不動産ライフ&スポーツ)

厚生労働省によると、日本人が1日に摂取すべきタンパク質の量は、18~64歳の男性で65g、女性は50gとされている。

これを3回に分けて食べると1食約20gとなり、大きさ的には「手のひら」に収まるサイズだという。

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「焼いた肉や魚、豆腐など手のひらに乗るサイズを毎食食べることが理想です。

ヒトの体は、筋肉を作る働き(同化)と壊す働き(異化)のバランスで筋肉量を調整しています。タンパク質をこまめに摂ることで作る働きを高め、筋肉量を維持できます。

反対にタンパク質を摂らない時間が長引くと筋肉をつくる働きが弱まり、基礎代謝量も下がってしまう可能性があります」

筋肉量が増えて基礎代謝が上げれば1日のエネルギー消費量も増えるため、ダイエットに近づくというわけだが、逆に多くの人が試みる食事制限はどうだろうか。