10日から始まった備蓄米の入札で、はたして米の店頭価格は下がるのか。
備蓄米15万トンの入札開始
米がお店に並ぶまでの基本的な流通ルートには、生産者・集荷業者・卸売業者・外食と小売り・スーパーなどがあるが、農水省によると、2月17日週の店頭販売価格は、前の年のほぼ2倍、5kgで1916円高い3939円となっていた。

買う人は安くなってほしいと思っている中で10日、JAなどの集荷業者に対して、備蓄米15万トンの入札を行った。
では、どのように米の価格が下がるのか、それとも下がらないのかというのを見ていく。

今回、集荷業者が備蓄米を入札で仕入れる価格はわからないが、取材によると、通常の買い付けの金額と比べて大幅に安く買い付けることは難しいのではないかという。
小山内鈴奈キャスター:
備蓄米は安くなるどころか高くなってしまうかも、そう考えてしまいますよね。

政府関係者によると、備蓄米の入札額によって価格が安くなるということではなく、市場にしっかりとした量の米が流通することで、結果的に価格が下がるということだという。
放出の効果は5月ごろ?価格の下げ幅は読めず
ではいつ安くなるのか、専門家に聞いた。

農業ジャーナリストの松平尚也さんによると、小売りが高く買ったお米が残っているので、備蓄米放出の効果が出るのは5月ごろではないかという。お米の価格は安くはなるだろうけれども、下げ幅というのはまったく読めないのではないかという話だった。

スペシャルキャスター パトリック・ハーランさん(パックン):
今回放出されたお米も、もしかしたら買いだめとか売り渋りされるかもしれない。効果がなかったら法改正して、市場価格より安く入札できるように変えた方がいいかもしれません。でも長期的な解決はやっぱり、末端価格のお金がしっかり農家の皆さんに還元されて、供給を増やして、儲かるようにしないといけない。もっと本格的な改革が必要かもしれません。
青井実キャスター:
仕組みも含めて考える時期なのかもしれませんね。
スペシャルキャスター パトリック・ハーランさん(パックン):
みんなが、美味しいお米が安く買えるようになって欲しいですね。
(「イット!」3月10日放送より)