キャンピングカー製造販売の「ケイワークス」が突然、自己破産を申請した。購入者は高額を支払った後、納車されず返金もないまま連絡が途絶えたという。契約時に不審な対応があったとの声も。2月末には自治体と連携協定を結び、締結式では社長が笑顔を見せていたところだった。

自己破産申請のケイワークス本社は“もぬけの殻”

夢のキャンピングカー生活に、まさかの事態が起きている。

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ケイワークスで契約した男性:
夜逃げだと思います。完全に“トンズラ”です。

キャンピングカーの製造販売を手がける「ケイワークス」が3日、突如、自己破産を申請した。キャンピングカーを購入した男性が展示場を訪れた。

キャンピングカーを購入した男性:
誰もいないよ。どうすんのこれ…。ヤバいな…もぬけの殻。

さらに、本社に向かうと、破産申請の「告知書」があちこちに貼られていた。

また、定年後にキャンピングカーで日本中を周るつもりだったという男性は、契約時に違和感を抱いたという。

ケイワークスで契約した男性:
(一括で)1100万円全額振り込めと言われ、『会社大丈夫ですか?』と聞いたんです。そしたら(担当者が)下向いちゃったんですよね。そこで、もうちょっと疑えば良かった。(担当者は)ちょっと言葉に詰まってた。

交渉の末、半額の550万円を支払ったが、納車されないまま、返金も連絡も一切ないという。

ケイワークスで契約した男性:
「倒産」というと詐欺じゃなくなっちゃうじゃないですか。これは完全に“振り込め詐欺”だと思ってます。

購入者に返金も連絡もなく混乱広がる

また、別の女性は支払った500万円の返金を社長と約束していたが、入金がないまま連絡が途絶えたという。

ケイワークスで契約した女性:
社長とお話して「2月末までには全額振り込みます」と。10年前ぐらいからキャンピングカーは考えていて…。母親が10年頑張って貯金して…。だから本当に返してほしいです。

FNNは2021年に、ケイワークスの製造工場を取材していた。当時はコロナ禍でのキャンピングカー人気が後押しし、注文が殺到。取材当日も15台を同時に製造していた。しかし、突然の破産劇が訪れた。

2月25日、破産申請の直前に撮られた写真では、災害時のキャンピングカー活用に関する連携協定を地元自治体と結び、ケイワークスの社長が長坂尚登・豊橋市長とともに笑顔を見せていた。果たして社長は、どんな思いでこの式典に臨んでいたのか。

ケイワークスの破産申請の代理人弁護士は、FNNの取材に対し「何もコメントできない」としている。
(「イット!」3月7日放送より)

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