つまり、認知症を予防するためには、「脳の神経細胞を健やかに保つには何をすればいいか」を考えなければなりません。
2タイプある予防のポイント
神経細胞にダメージが及ぶ過程をさかのぼっていくと、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症は、特定のタンパク質が溜まり、細胞に対して毒性を示すようになることが原因です。
だから、原因物質となるタンパク質の凝集(ぎょうしゅう)いかにして抑止するかが、これら2つのタイプの認知症の予防のポイントになります。

一方、血管性認知症の場合は、脳の血管が詰まったり破れたりして十分な酸素が供給されなくなり、それが原因で神経細胞が死んでしまいます。
つまり、脳の血管が詰まったり破れたりしないよう、血管を丈夫に保ち、血流を良くしておくことが、その予防につながるというわけです。
認知症予防のカギは…
「認知症の原因物質となるタンパク質を過剰に溜めないこと」と、「血管を丈夫に保ち、血流を良くすること」は一見別の話のように思われるかもしれませんが、実はこの2つは密接につながっています。