深夜、食欲不振になってしまったという猫ちゃん。
獣医師・岩本まりさん:
今日はほとんど食べていないということなので、胃粘膜保護薬の注射も打っておきます。

実は、治療を行っている場所は車の中。

これは「アニマルドクターカー」と呼ばれる“深夜の移動動物病院”です。

獣医師・岩本まりさん:
動物は口がきけないから、痛いとか苦しいのをただひたすら我慢し続けてるんですね。その我慢をさせたくなかったです。

獣医師の岩本・まりさん。
“交通手段の限られる夜間に通院が困難になるペットを救いたい”と20年以上、夜間の救急を続けています。
獣医師・岩本まりさん:
(飼い主に)車がなかったり、ご高齢であったり家まで獣医が来るっていうことで、少し気持ちがほっとしてもらえるのであればそれでお役に立てているのかなと思います。

さらに深夜、依頼が入り緊急出動。
暗い夜道を抜け、依頼者の自宅へ向かいます。

待っていたのは、トイレをしなくなってしまったという猫ちゃん。

獣医師・岩本まりさん:
膀胱が炎症起こして出血もありますから、止血剤と炎症分の注射を打っておきます。
危険な状態でしたが、岩本さんの迅速な治療で事なきをえました。
飼い主:
相当酷かったんだね。(死の)一歩手前だったんだね。

岩本さん:
そうですね。
飼い主:
良かった~。
――そんな、夜間診療を続ける岩本さんが目指すことはなんですか?

獣医師・岩本まりさん:
動物が美味しく食べて、気持ちよく寝られるっていう環境を与えるのが一番の目標なんですよ。お気楽であってほしいの。のほほんとしてほしいの。
ペットと飼い主が不安になる夜が訪れませんように。
命を繋ぐ岩本さんの出動はあすも続きます。
(「イット!」1月29日放送より)