熊本・玉名市では1月17日にイノシシの肉を食べて五穀豊穣と無病息災を願う『シシ喰い祭り』が開かれた。イノシシの肉を食べて地域の絆を深めた。

イノシシを退治し分け与えたのが始まり

この祭りは約1000年前、イノシシに畑の作物を食い荒らされ、困り果てた住民の願いを『建御名方神(たてみなかたのかみ)』が鎌で退治して、その肉を分け与えたことから始まったといわれている。

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熊本・玉名市にある滑石諏訪(なめいしすわ)神社では、毎年1月17日にシシ喰い祭りが行われていて、ことしも地域から選ばれた福男が神社の池に入り、竹につけた御幣を交換し、五穀豊穣を願った。

2025年の福男となった男性は「冷たいというよりも痛かったです。『去年よりも良い年になるように』と願いながら御幣をさしました」と話す。

そして地元の住民などが見守る中、裃姿の男性4人が大きなお椀に注がれた酒を酌み交わし、節頭渡しの儀が行われた。

シシ肉料理が振る舞われ無病息災願う

このあと参加者たちには甘辛く味付けされたシシ肉料理が振る舞われ、今年一年の無病息災などを願いながら、地域の交流を深めていた。

参加者は「イノシシというと、獣の味がしますが全然臭みがなく、おいしいです」や「(祭りを)絶やさないように、先輩から教わったことを下の人に教えていきたい」などと話した。

(テレビ熊本)

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