夏真っただ中。暑さを避けて涼しい室内でのんびり過ごすのもいいが、五感をフル活用して自然を満喫しに出かけてみてはいかがだろうか。おすすめは、秋田県内有数の観光地・仙北市田沢湖。木々の緑に湖のブルー、天然のシャワーにご当地グルメ。目、耳、鼻、舌、皮膚と体を目いっぱい使って楽しむ夏旅へご案内!
天然シャワーを浴びに回顧の滝へ
旅の舞台は秋田・仙北市。はじめに訪れたのは、“見る”ことはもちろん、“聞く”ことと“匂い”で自然を感じられるスポット、抱返り渓谷だ。

遊歩道を進むと、早速自然の音色が聞こえてくる。辺りには木々の爽やかな香りも広がる。
約1キロ続く遊歩道では様々な景色が楽しめる。

渓谷を流れる水の色は深いエメラルドグリーン。癒やされる緑だ。

歩き始めて約30分、見えてきたのは回顧(みかえり)の滝。「何度も振り返って見たくなる美しさ」がその名の由来といわれている。滝のしぶきの天然シャワーを浴びたら疲れも吹き飛ぶ。
“田沢湖ブルー”を見て・味わう
次に向かったのは、抱返り渓谷から車で約30分、水深423.4メートルの日本一の深さを誇る湖、田沢湖だ。

目の前には“田沢湖ブルー”と表現される鮮やかな青が広がる。
ゆったりと湖観賞を楽しむのにぴったりの場所が田沢湖のほとりにあるカフェ『zawazawa』。

かつて写真館だった建物をリノベーションした趣のあるカフェで、県内の若手写真家が撮影した田沢湖の様々な表情が店内を彩る。

この店のオリジナルメニューが、田沢湖ブルーをイメージした自家製クラフトコーラ『タザワコーラ』。ハチミツと6種類のスパイスを煮込んで作るこだわりのドリンクだ。かなりスパイシーで、青色なのにオレンジの味がする。
その理由をZAWAZAWAの佐々木梨里花さんに聞くと「青色だが、オレンジ風味のキュラソーを使用しているのでそういう味わいになっている」と教えてくれた。
コーラと一緒に味わいたいのが、世界自然遺産・白神山地で採取された酵母を使ったスコーン。米粉が使われているためグルテンフリーなのもうれしいポイントで、優しい味わいが口の中に広がる。
全身で自然体感!シャワークライミング
続いてやってきたのは、田沢湖から車で10分ほどの前郷沢という場所。心地よい水音が響くこの地で体験するのは「シャワークライミング」だ。

シャワークライミングは、渓谷を歩いたり滝登りを楽しんだりする日本発祥のウォータースポーツ。この日は、田沢湖キャンプ場の藤原涼さんに案内してもらいながら、立川愛梨アナウンサーが初挑戦した。
水は思ったよりも冷たく、足元のごつごつとした岩やコケの感触を確かめながら慎重に進んでいく。滑っても転んでも、とにかく進む。
そしてたどり着いたのが、シャワークライミングのメインイベント、落差約5メートルの天然のウォータースライダーだ。

勢いある水の音で緊張感が高まる中、立川アナも水の中を滑り降りた。
立川愛梨アナウンサー:
これは怖い。天然のジェットコースターに乗ったかのようで、一気に落ちてびっくりしたが、気持ちよかった。
藤原さんによると、シャワークライミングは小学4年生以上なら誰でも体験でき、健康上の問題がなければ60代の参加者もまれにいるという。
体全体で自然を感じられるほか、ドキドキ、ワクワク、冒険心をくすぐられるアクティビティだ。
石窯で焼く本格ピザでおなかを満たす
目いっぱい体を動かしたらおなかはぺこぺこ。キャンプ場に設けられた石窯でピザ作りに挑戦だ。

好みの具材を乗せたら、じっくりと焼き上げる。香ばしい香りが漂ってきたら出来上がり。
バーベキューと一緒に味わえば、おなかも心も満たされる。

夕暮れの湖を眺めながらセミの声を聞き、そして食べる。五感で味わうバーベキューだ。
見て、聞いて、触れて、香りを感じ、味わう。全身で秋田の夏旅を楽しんでみてはいかがだろうか。
(秋田テレビ)