食の欧米化も影響して、日本人の2人に1人はがんに罹患する時代。がんは細胞の核にある遺伝子の傷の修復がうまくいかないところから始まるが、1個のがん細胞から1センチの大きさになるのには約20年近くかかるという。

注意したい発がん性物質

がん細胞は1個のうちはリンパ球が100個あればやっつけることができる。しかし包囲網をすり抜けて生き延びると増殖をはじめ、それを助ける物質があるといつの間にか手の付けられない無法者になってしまうのだ。

(画像はイメージ)
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がんの発生には3つの段階がある。

細胞のDNAを傷付ける「イニシエーター」(発がん物質)、立派ながんに育てる「プロモーター」(発がん促進物質)、さらに大きく育てる後ろ盾「増殖促進物質」だ。

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「イニシエーター」は放射線、紫外線、たばこはもちろんのこと、わらびや焦げたもの、カビ、食品添加物など食べ物にも含まれる。

魚の臭みのもとになる2級アミンは、ハムやソーセージの発色剤として使われている亜硝酸塩と一緒に胃の中に入ると、酸性の胃液で反応が進み強烈な発がん物質を産生することがわかっている。魚や肉は新鮮なうちに食べることを心がけよう。

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「プロモーター」の代表格は、塩分と高カロリー食。
塩辛い食品の食べ過ぎは胃がんを誘発することはよく知られているが、油脂の多い高カロリー食は大腸がんやすい臓がん、乳がんを促進させる危険性がある。

では、どういった食材ががん予防に良いとされているのか。
個々の食品と栄養素を見ていこう。