温かい湯船にゆったりと浸かって、一日の疲れを癒す…。そんなバスタイムに、入浴剤を活用している人も多いはずだ。

最近ではいろいろな製品が販売されているが、皆さんはどんな基準で選んでいるだろうか。

もし“効き目”を重視しているのであれば、ちょっとしたポイントがあるという。

注目すべきはパッケージの“目立つ位置に記載されている症状の数”だ。

入浴剤の選び方や浴槽に入れるベストなタイミングなど、入浴剤に関する疑問を日本浴用剤工業会で広報委員を務める刈屋完さんと、事務局の石澤太市さんに聞いた。

「特化型」は効き目も高い傾向に

そもそも入浴剤は、入浴そのものによって得られる2つの効果をさらに高める目的で作られている。

それが“体を温める”“痛みを和らげる”などの温浴効果と、“体の汚れを落とす”“皮膚を清潔にする”などの清浄効果だ。

そしてこの2つの効果が高まったことによる改善であることを明記した上で、記載が認められている“基本的な症状”が存在する。

・あせも ・にきび ・荒れ性・しっしん 
・しもやけ・あかぎれ・ひび ・肩のこり
・くじき ・神経痛 ・うちみ・リウマチ
・腰痛  ・疲労回復・痔  ・冷え性
・産前産後の冷え症 

効き目のある症状名は入浴剤のパッケージの裏面などに記載されている。さらにメーカーが独自の製品開発を行い、特定の症状への効果をより高めた入浴剤もある。

パッケージの裏面には"基本的な効能"が(特集班撮影)
パッケージの裏面には"基本的な効能"が(特集班撮影)
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「注目してほしいのは、まさにこの“メーカーが特に注力している症状”です。パッケージを見ると、前面の目立つ位置に記載されています。そして、その目立つ症状名が“絞られている入浴剤”ほど、効き目を実感しやすいです」

例えば、肌への効能を一番に期待する場合でいうと…。「しっしん」「肌荒れ」といったスキンケアを想起させる症状に絞って記載されている“特化型”が、その症状に悩んでいる人に好評でお勧めとなる。

複数の症状や香りの良さを目立つように記載しているものは、まんべんなく効能を発揮する“万能型”であることが多く、リラックス気分を体感することが目的に作られているので、特定の効能を求めるのであれば“特化型”の方が実感しやすい。

「ちなみにスキンケア系の入浴剤の場合は、錠剤や粉末タイプの製品よりも液状でお湯が白く濁るタイプの方が油分を多く含むので、効果を体感したという声をよく聞きます」

お湯が白く濁る液状タイプの入浴剤はスキンケア効果が高い傾向に(画像はイメージ)
お湯が白く濁る液状タイプの入浴剤はスキンケア効果が高い傾向に(画像はイメージ)

「また湯色や香り、肌感触などは人によって好みが異なります。同様の効能を目立つように記載した製品がたくさんある場合は、一通り試して、より体感しやすい製品を見つけてみてください」

どのタイミングで入れるのがベスト?

入浴剤を使うときに疑問に思うのが入れるタイミング。注意書きなどに特に記載がないので、各家庭で自由に入れていると思う。ベストなタイミングはあるのだろうか。