茨城・守谷市で、口が開いたままの「お口ぽかん」がもたらす3つのリスクが指摘するイベントが開催された。専門家は、「お口ぽかん」のリスクとして歯並びの悪化、虫歯の増加、感染症や風邪をひきやすくなる影響を挙げ、子どもだけではなく大人も注意が必要だと訴えている。
子どもの約3人に1人…口呼吸のリスク
何かに集中して、ついつい、ぽか~んとしてしまうことはよくある光景だが、「お口ぽかん」は、乾燥するこれからの季節は特に要注意で、子どもも大人にも「3つのリスク」がある。
この記事の画像(12枚)取材したのは、茨城・守谷市で開催された健康のためにスポーツと噛むことの大切さを学ぶイベント「あそビバ!in守谷」だ。
遠藤玲子キャスター:
柔らかい食べ物が増えたこともあり、子どもの噛む回数は減ってしまっているといいます。
この日はガムを使って噛む力をチェックしたり、お口がぽかんとしないために、どうすれば良いのかレクチャーされました。子どもたちも真剣に話を聞いていましたが、徐々に口が開き気味になっています。
スタッフ:
お子さんが、ちょっと気がつくとお口空いちゃってるなとか。
遠藤キャスター:
気づいて、閉じる子どももいました。
参加者:
テレビを見てるときとか、集中してると口が開いてしまうことがあります。
参加者:
テレビ見てる時に、(口が)開いてるなと思う時がありますね。
参加者:
寝てる時、夜、先に子どもの方が寝てて自分も寝ようかなってタイミングで顔を見ると、ちょっと(口が)開いてる時はあるかも。
遠藤キャスター:
この「お口ぽかん」には、実は、3つの危険が潜んでいるそうです。
つむぎ歯科クリニック・桐生賢太院長:
お口ぽかんは最初に歯並びが悪くなるリスク、そして口呼吸をすることによって虫歯や歯周病が増悪するリスク、それと口呼吸によってウイルスや細菌などが入りやすくなり、風邪などにかかりやすくなるリスクがあります。
遠藤キャスター:
まずは、歯並びです。お口ぽかん状態だと歯を外側から内側に抑える力が無くなるため、前歯が出やすくなるといいます。
2つ目は虫歯リスクです。口の中は唾液で濡れていることで、虫歯から守られています。口が開いて乾燥すると、細菌が増殖しやすくなるのです。
3つ目は、今の季節に心配なのが風邪などウイルスへの感染です。口から直接、細菌が入ることで感染へのリスクが高まります。
このお口ぽかんは、⼝唇閉鎖不全症というもので、朝日大学・齊藤一誠教授らの研究によると、日本人の子どもの30.7%(約3人に1人)に、この症状がみられるそうです。
つむぎ歯科クリニック・桐生賢太院長:
日常生活でお子さんがテレビ見ている時とか、YouTubeを見ている時などにお口が開いていないかっていうのを1つ注意して見てもらえれば。
40代(娘8歳):
お口をしっかり動かしたり、口がポカンってなってたら、「なってるよ」って教えてあげようかなって思います。
男の子:
虫歯になっちゃうの?
40代(息子5歳):
なっちゃうんだって。大変!お口閉じないと。
男の子:
お口開けたら?
40代(息子5歳):
お口ぽかんとしてたら、閉じた方がいいんだって。
大人にも…対策は「吹き戻し」や「ストローぶくぶく」
遠藤キャスター:
実は、大人でも注意が必要です。
例えば、ご飯を食べる時にくちゃくちゃと音が出る、食べこぼす、いびきをかく、これらがある場合は筋肉が弱っている可能性があります。虫歯や感染症のリスクが高まるということです。
遠藤キャスター:
その中で子どものお口ぽかんの予防法として良いのが「吹き戻し」です。口の周りの筋肉を鍛えるのに有用なんだそうです。
木村拓也キャスター:
吹き戻しを数回やっただけで、口周りの筋肉が鍛えられる感じがします。
遠藤キャスター:
もう一つ、ストローでブクブクするのも、予防には効果的だということです。
(「イット!」11月7日放送より)