後継者不足で閉店したお茶の老舗を山形・上山市の菓子店が事業を引き継ぎ、山形市長谷堂に10月17日、新しいカフェがオープンした。
伝統あるお茶と菓子を融合
山形市長谷堂に17日オープンしたカフェ「お茶と菓で岩淵」。
この記事の画像(16枚)お茶や茶道具の販売ブースにカフェが併設されていて、伝統と素材にこだわった抹茶スイーツが楽しめる。店舗は築100年を超える古民家をリノベーションし、木のぬくもりと落ち着きのある店内となっている。
実はこのお店は、2つの店がタッグを組んでオープンした。
1880年から七日町で営業していたお茶の老舗・岩淵茶舗が、後継者不足などが理由で2024年8月末に閉店。それをきっかけに上山市の菓子店「山から」が事業の受け継ぎを申し出て、岩淵の伝統あるお茶と山からの菓子を融合させた。
株式会社SHUKAN・高橋寛光さんは「初めて岩淵のお店に行ったとき飲んだ玉露の水出しがすごくおいしく、一緒に仕事ができたらと思ったのがきっかけ」と語った。
また、株式会社SHUKAN・岩淵正太郎さんも「七日町の常連さんもかなり来てくれている。『遠いところありがとうございます』という気持ち。僕らも後継者がいないので、新しい感覚で広めていってもらうといい」と話す。
カフェでは岩淵茶舗でこれまで提供していた、あんみつやソフトクリームなどを引き続き楽しめるほか、新メニューとして抹茶ラテやシュークリームなどが加わった。
シュークリームは、クリームのお茶の味が濃くて甘さは控えめ。シューはクッキー生地でサクッとした食感も楽しめる。
山形市から訪れた人は「何を買ったのか忘れるくらい買った。昔からここのお茶は飲んでいるから、やっぱり馴染んでいる。長く付き合えるならもう80歳、来れる限りは来たい」と語った。
また寒河江市から訪れた人は「ここにオープンすると聞いていた。きょうに合わせて来た。シュークリームと抹茶ラテを買った。楽しみ」と満足そうに話していた。
営業時間は10時~16時(定休日:毎週火曜・水曜)となっていて、抹茶ラテなどのドリンクはテイクアウトもできる。
(さくらんぼテレビ)