9月21日から23日に行われたフィギュアスケート・東京選手権。
シニア男子は佐藤駿が初優勝。シニア女子は樋口新葉が2018年以来の優勝を果たした。
この大会で東日本選手権への出場権を獲得したシニア・ジュニアの選手たち、そして全日本ノービスを決めた選手たちを特集する。
【シニア男子】佐藤駿が優勝
21名が東日本選手権へ出場を決めたシニア男子。
優勝は佐藤駿。
直前にイタリアでのロンバルディア杯で3位表彰台に上がり迎えた今大会。
ショートでは自己ベストとなる100.87点をマーク。代名詞の4回転ルッツの大技を完璧に決めGOE(出来栄え点)3.07の加点がついた。
この記事の画像(17枚)3本すべてのジャンプに高い加点がつき、スピン全てでレベル4を獲得。佐藤の演技に会場は大きな歓声に包まれた。
続くフリーでは、4回転ルッツに加え4回転フリップを組み込む構成で挑んだ。
大技2本を着氷させ、連戦を感じさせない滑りを披露し、東京大会初優勝を飾った。
今季ここまで好調の要因を「カナダでの練習や夏の合宿などオフシーズンの取り組みが上手く行っている」と分析。
GPスケートカナダも控える中、今後の課題として挙げたのは、「プログラム全体の質を高めていくこと」。“全日本優勝”の目標を掲げる今季の活躍に期待したい。
2位は三浦佳生。
佐藤同様ロンバルディア杯からの連戦となった三浦は、ショート冒頭4回転サルコウのコンビネーションジャンプを完璧に決め、2位スタートする。
だがフリーで思うような滑りができず悔しさをにじませた。
今大会を振り返り、「とにかくすべてにおいて一生懸命やるしかない」と自身を鼓舞する。
今季初戦プリンスアイス杯ではフリーで200点超えの演技を見せた。そんな爆発力を秘める三浦の今後の立て直しに注目がかかる。
3位には大島光翔が入った。
今季のフリーにはコーチでもある父から受け継いだ『Desperado』を選曲。安定感のある演技で堂々の表彰台となった。
明治大学主将を背負い、学生ラストイヤーとなる今季のテーマは“スケート一本道”。
「後輩たちがまぶしくて前を見て歩けないくらい輝きたい」と“スタァ”らしさを見せた大島。
次戦、東日本選手権へ向けては、「細かいところを詰めて完璧に近づけていきたい」と意気込んだ。
4位の吉岡希は、成功とはならなかったが、オフシーズンに取り組んできたという大技4回転ルッツに挑戦した。
5位には、去年全日本出場以来9カ月ぶりの試合となった島田高志郎。「良い経験を得た」と前を向き、今季GPシリーズ2戦出場へ向け、スタートを切った。
【シニア男子】
1位 佐藤 駿(エームサービス/明治大学)276.50点
2位 三浦 佳生(オリエンタルバイオ/明治大学)240.61点
3位 大島 光翔(明治大学)211.69点
4位 吉岡 希(法政大学)206.65点
5位 島田 高志郎(木下グループ)201.85点
6位 菊地 竜生(明治大学)174.45点
7位 小田垣 櫻(日本大学)161.80点
8位 戸田 晴登(東洋大学)160.84点
9位 鈴木 楽人(法政大学)158.56点
10位 大中 惟吹(東洋大学)157.38点
11位 山田 琉伸(早稲田大学)154.81点
12位 門脇 慧丞(法政大学)154.41点
13位 小島 志凰(日本大学)153.36点
14位 大久保 政宗(法政大学)147.88点
15位 北村 凌大(日本大学)143.51点
16位 矢島 司(法政大学)142.55点
17位 坂東 凜(東洋大学)124.69点
18位 志賀 海門(法政大学)123.34点
19位 丸山 英希(明治大学)121.87点
20位 小舘 薫(芝浦工業大学)120.85点
21位 栖川 源二郎(東洋大学)120.75点