9月21日から9月23日に行われたフィギュアスケート・中部選手権(会場:邦和みなとスポーツ&カルチャー)。

シニア女子は、松生理乃が優勝。山下真瑚が2位、河辺愛菜が3位と表彰台にのぼった。

中部選手権では西日本選手権への出場権を獲得したシニア・ジュニアの選手たち、そして全日本ノービスを決めた選手たちを特集する。

【シニア女子】松生理乃が優勝

大会前の9月18日に19、20年の全日本選手権を連覇した紀平梨花が今大会欠場を発表した。

来季の五輪イヤー、ぶっつけ本番という選択を決めた彼女の奮起に期待したい。

シニア女子は、11名が西日本選手権へ出場を決めた。

優勝は松生理乃。

今季松生は、GPシリーズ第2戦スケートカナダと第5戦フィンランド大会にエントリーしている。

ショートでは唯一の70点超えとなる70.35点をマークし首位発進する。2本目のコンビネーションジャンプでは減点がついたものの、3本のジャンプをすべて着氷し上手くまとめあげ、持ち前のしなやかな滑りで観衆を魅了した。

中部選手権で優勝した松生理乃
中部選手権で優勝した松生理乃
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続くフリーでは、冒頭の3回転ループを決めたが、2本目の3連続ジャンプは1回転ルッツ-2回転トゥループと2連続になった。

3本目をリカバリーし3連続ジャンプを狙ったが、3回転フリップで転倒してしまい加点できなかった。フリーの得点は116.19点で2位。ショートのリードがあり、2年ぶり3度目の優勝を飾った。

今季のフリーは、新たに世界的振付師のローリー・ニコル氏による『Lux Aeterna』を舞う。

ローリー氏からは「笑顔はもうずっと絶対に忘れないでほしい。あと頑張りすぎないことと、自分を信じて。この3つはすごく強く言われていた」と松生自身も笑顔で語り「GPシリーズに出場させていただけるので、もっと練習しなきゃいけない」と改めて10月からの海外での大会に気を引き締めた。

中部選手権2位の山下真瑚
中部選手権2位の山下真瑚

2位には山下真瑚。

「今まで滑ったことないような曲」という新ショート『Hindi Sad Diamonds』では、ジャンプのミスも目立ち61.20点で2位のスタートとなる。

しかしフリーでは、冒頭の3回転ルッツ―3回転トゥループを着氷させるなど、全てのジャンプを転倒なくまとめ、116.79点をマーク。フリーでは1位となるが、総合177.99点で2位となった。

昨季苦戦したフリーの、今季の新プログラムは、鈴木明子さん振り付けの「気持ち悪い人」を意味する『Creep』。

「自分の普通じゃない部分、不思議な部分を表現できたらいいな」と試行錯誤しながら作っている段階だという。彼女自身を代表するプログラムになるのか期待が膨らむばかりだ。

中部選手権3位の河辺愛菜
中部選手権3位の河辺愛菜

3位には河辺愛菜が入った。

フリー冒頭ではトリプルアクセルに挑戦するも、着氷時にバランスを崩して転倒してしまう。しかし、それ以降は最後までスピード感のある滑りを見せて堂々の表彰台となった。

「3回転アクセルはだんだん良くなっている」と現状を語り、次戦の西日本選手権に向けて「目標の全日本選手権後半グループで滑るためにミスは許されない」と意気込んだ。

4位は大庭雅。全日本選手権13回目の出場に向けて好発進した。

中部選手権シニア女子表彰台
中部選手権シニア女子表彰台

【シニア女子】
1位 松生 理乃(中京大学)186.54点
2位 山下 真瑚(中京大学)177.99点
3位 河辺 愛菜(中京大学)171.57点
4位 大庭 雅(東海東京FH)154.51点
5位 鬼頭 まりあ(中京大学)144.49点
6位 森 実愛(名城大学)126.00点
7位 吉井 絹恵(中京大学)125.08点
8位 浦松 千聖(中京大学)124.00点
9位 横井 きな結(中京大学)118.69点
10位 磯村 彩姫(中京大学)116.96点
11位 田村 珠里亜(愛知淑徳大学)116.35点