お手頃価格でおいしい。今や日本の国民食とも言える「回転寿司」。
しかしここ数年、漁獲量の減少や円安・ロシアのウクライナ侵攻など、様々な状況から海産物の価格は高騰し続け、回転寿司業界にも値上げの波が押し寄せています。
そんな中、懸命の企業努力で、コスパの良いリーズナブルなお寿司があるといいます。「めざまし8」が取材すると、お得に食べられる秘密が明らかになってきました。
リーズナブルな「低利用魚」シイラに注目！
まずやって来たのは、全国に約500店を展開する「くら寿司」。
店舗によって、週末には最大3時間待ちになるほど、人気の回転寿司チェーンです。
そんな「くら寿司」も、円安などの影響で2022年に全てのネタを値上げ。
オニオンサーモンやハマチは20円アップ。その他、最低価格のネタも一律5円値上げとなりました。
そんな中でも今、オススメだというのが、先週から登場した「シイラのカルパッチョ」です。シイラとは、聞き馴染みの薄い魚ですが…。
くら寿司広報 小坂博之さん：
ハワイではマヒマヒという別名で呼ばれてまして、高級魚の扱いなんですけれども…。
そもそもシイラは熱帯などの魚。傷むのが早いこともあり、日本では食べる機会が少なく、「低利用魚」でした。しかし近年、温暖化の影響もあって日本でも漁獲量が増え、ある程度の仕入れも見込めるようになってきたんです。
くら寿司広報・小坂博之さん：
はまちとか鯛、まぐろという人気魚種に比べたら、リーズナブルに仕入れることができますので、くら寿司の中でも比較的リーズナブルな価格で提供させていただいている商品になります。
そんなシイラを頂いてみると…。
横山ルリカ情報キャスター：
おいしいです。とっても淡白なのでオリーブオイルの感じが合いますね。
くら寿司広報・小坂博之さん：
真鯛よりもう少し淡白な味わいで、そのままよりも何か一工夫アレンジを加えて提供させていただく方が味わいを楽しんでいただけるかなと。
さらに、常に出るわけではないお得なネタが！
裏メニューともいわれる「特盛海鮮軍艦」。このボリュームでなんと一皿115円！その秘密はどこにあるのでしょうか？
くら寿司広報・小坂博之さん：
こちらは常時置いている商品ではなくて、店内ではまちとか鯛とか鮮魚を加工しているんですけど、その切り落としの部分とか端材にして使っている商品になります。
端材だからこそのボリュームと安さ！ 材料がある時だけ登場するレアな一皿なんです。
市場の買参権を持ち、新鮮な地魚を安く提供
続いて取材したのは、大手チェーンではなく近年、東京などに続々と進出している全国の人気回転寿司店、ネタの鮮度が自慢という「独楽寿司」へ。
本店がある神奈川・大和市から、東京・八王子市や町田市などにも進出し、10店舗を展開。小田原の地魚など、朝どれの新鮮なネタをいただける人気店です。
こちらのお店も、円安やロシアによるウクライナ侵攻などの影響を受けていました。
天然まぐろやサーモンは高騰、仕入れ値も上がり、50円の値上げに踏み切ったといいます。
しかし、この独楽寿司には、新鮮な地魚を安く提供できるある秘密がありました。
おすすめのネタ「天然 地あじ」330円。これを目当てに来る人も多いという看板メニューです。
横山ルリカ情報キャスター：
アジでこれだけ甘みを感じたのは初めてかも。おいしい。とてもクオリティーが高いんですが、このお値段で提供できる理由は何なんですか？
「独楽寿司」副社長 高麗正之介さん：
当社は小田原市場の買参権を持っています。直接港から競りで魚を買う権利でして…。
実は、独楽寿司は回転寿司店としては珍しく、市場の競りに参加する買参権を持っているんです。仲買人を通さず、直接仕入れることができ、コストダウンに。
その上、直接買い付けることで正真正銘、朝どれ、産地直送のネタがいただけるのです。
そんな地魚をお得に食べられるメニューが、「おすすめ三点盛り」。
この日は小田原で朝上がった、イナダとタチウオに、気仙沼産のカツオも合わせて528円。
さらに仕入れの他、輸送にも秘密がありました。
「独楽寿司」副社長 高麗正之介さん：
自分たちの社員と自分たちのトラックで配送して経費を節減しています。
独楽寿司は10店舗を展開していますが、市場で仕入れた魚を、自社の保冷車で自ら配送。輸送費を節約することで、新鮮なお寿司を、安く提供しています。
「独楽寿司」副社長 高麗正之介さん：
実際 配送を依頼すると月150万円ぐらい。年間だと1800万円ぐらいがかかっていた部分が節約できています。
（「めざまし8」9月12日放送より）
