もし「これってただの日焼け?それとも“日光アレルギー”?」と気になった場合は、以下の点が自分に当てはまるか確認してみてほしい。
【“日光アレルギー”チェックポイント】
・多量の紫外線を浴びていないのに、肌に赤みや発疹・かゆみなどが出た
・赤みや発疹・かゆみなどの症状が「短時間で出て、短時間で消えた」
・症状が「日光に当たってから数時間後」に出た
・湿布をはがした場所や塗り薬を塗った場所が、その形のとおりに赤くなった
命にかかわる“重症化”はしない
小西院長によると、“日光アレルギー”は20~40代の女性に多くみられるが、ある日突然発症し、その原因がはっきりとわからないことが多いそう。
日焼け止めを塗るなどで防ぐこともできるが、紫外線でなく可視光線が原因となっている場合もあるため、基本的な予防法は「日光を浴びないようにする」ことしかないという。
しかし、“日光アレルギー”という呼び名から勘違いする人もいるだろうが、“日光の浴びすぎ”などで発症するものではない。また、日光を浴び続けても命にかかわるような症状が出たり、重症化したりすることもないという。
「“日光アレルギー”(光線過敏症)の症状は、いわゆる“重度のアナフィラキシー”のような状態にまで進行したり、命にかかわるということはありません。皮膚がかゆくなるといった症状がほとんどで、じんましんは時間経過とともに消えますし、症状が重くなっても水ぶくれができる程度にとどまります」

小西院長によると、症状が出たあとでもしっかりと紫外線を防いだり、市販のステロイド外用薬を塗ったりして症状が治まった場合は、受診の必要などはないそうだ。
ある日突然、経験のない皮膚トラブルが出てしまったら驚いてしまうかもしれない。しかし一度“日光アレルギー”の症状が出ても、今後絶対に日光を浴びてはいけない・湿布が貼れないということではない。日焼け止めや日傘、アームカバーなどをうまく利用して紫外線を防いでほしい。
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小西 真絢
日本皮膚科学会認定専門医。杏林大学医学部医学科を卒業後、東京医科歯科大学皮膚科、総合病院等の勤務を経て、現在は「巣鴨千石皮ふ科」の院長を務める。「目に見える異変は何でも相談できるホームドクター」として、プライマリケアを重視した診療を行う。