3月16日、北陸新幹線・金沢-敦賀間が開業する。その敦賀駅を発車する「かがやき」の“一番列車”に車掌として乗務するのは、地元、敦賀出身の女性だ。開業を目前に控えた彼女の思いを聞いた。
接客もできて安心感も与えられる
開業に向け準備が進む敦賀駅のホームをさっそうと歩く、福井・敦賀市出身の新田実希さん(41)。彼女の仕事は、北陸新幹線の車掌だ。
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新田さんは2004年、JR西日本に入社した。元々旅行が好きで、旅先で見かけた子供の一人旅をサポートする車掌の姿に魅力を感じたのが、鉄道会社を目指したきっかけだった。
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JR西日本 車掌・新田実希さん:
接客が好きだし子供も好きなので、接客もできて安心感も与えられる仕事って良いなと思って
![金沢駅と和倉温泉駅を結ぶ観光列車「花嫁のれん」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/b/700mw/img_db8f9709ca3f0ec1753e1a9ec2fbe260508985.jpg)
新田さんは、福井駅や敦賀駅などで改札や窓口業務を行う駅員を務め、在来線で車掌を経験した。その後、金沢-和倉温泉駅間を走行する観光列車「花嫁のれん」のアテンダントに抜てきされた。
新田さんが心掛けているのは、乗客の目線に立ち、相手がしてもらってうれしいかどうかを考えることだ。そんな彼女の接客を物語るエピソードがある。
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「花嫁のれん」のアテンダント時代、乗客の一人が後日、再び関東から会いに来てくれたというのだ。前回の乗車時に記念日をお祝いしたことを喜んでくれたのだろうと、新田さんは振り返る。
「県内開業は夢のような話」
新田さんは2023年、北陸新幹線の車掌へとステップアップし、金沢駅を拠点に乗務。そして福井県内開業を前に、地元敦賀に戻ってきた。
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JR西日本 車掌・新田実希さん:
北陸新幹線の県内開業は夢のような話だと思っていたので…地元の人と敦賀を盛り上げていける喜びがあるし、それに携われることは私にとって誇りです
新田さんは現在、乗務訓練のほか、スムーズな乗り換えのための資料作りや案内放送などについて、同僚たちと準備を進めている。
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同僚たちは、新田さんの印象について「笑顔がすてきで気さくですね」「新田さんがいるところは周りがいつも明るい」と話し、職場は笑い声に包まれた。
“また乗りたい”の声が原動力に
2月上旬、北陸新幹線・敦賀-金沢間の一般向け試乗会が開かれ、県内外から倍率75倍の抽選に当選した約2000人が参加した。その試乗会で、新田さんは車掌として乗車した。
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JR西日本 車掌・新田実希さん:
子供と接した時に、とても楽しんでもらえたみたいで、“また乗りたいって言っている”と感想を書いてくれたのがうれしかったですね。私の原動力になっています
敦賀から旅に出る人にも、遠方から来る人にも喜んでもらえるようにと、開業準備に力が入る新田さんは、「1人でもファンを増やして、地元を盛り上げていきたい」と意気込んでいる。
![3月16日に金沢-敦賀間が開業する北陸新幹線](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/f/700mw/img_cffc9a4b07bedeb281ebe23cd7070b88651102.jpg)
3月16日の開業日、新田さんは地元・敦賀駅から「一番列車」に乗り、福井を新しい未来へとつないでいく。
(福井テレビ)