新しい仕事は「かかと温め係」温泉旅館で暮らす“ネコスタッフ”のプロ意識がハンパない…総勢10匹となった日常を聞いた

来客をもてなす猫の行動が、X（旧Twitter）で話題となっている。

新しいお仕事「かかと温め係」
お客さまの体勢が辛そうですが…

長野県にある温泉旅館「桐屋旅館」のアカウント（@kiriya_ryokan）が投稿したのは、ここで暮らす三毛猫のきなこちゃん（メス・2歳）がフロントで、お客さんを“接客”している姿。

膝立ちとなったお客さんのお尻と足の間に、きなこちゃんはすっぽりと密着。お客さんのかかとを温めているような、おもてなしを見せたのだ。

体勢はつらそうだが何ともうらやましい光景に、ネットでは「プロ意識がハンパにゃいにゃ」といったコメントが寄せられ、投稿は2万3000以上のいいねを集めた（2月29日時点）。

桐屋旅館は行き場のない猫をネコスタッフとして保護しており、編集部では以前も“入社”して間もない子猫の日常を紹介したことがある。

（参考記事：「スリッパ温め係の研修中」温泉旅館に“入社”した子猫の姿にほっこり！総勢9匹のスタッフの日常も微笑ましい）

ネコスタッフの数は前回の取材時から増え、現在は総勢10匹に。きなこちゃんのほか、ショースケくん、モモちゃん、ハチくん、スズちゃん、ムギちゃん、あずきちゃん、あんずちゃん、うめ吉くん、タマくんがここで暮らしている。

今回のきなこちゃんの姿もほほ笑ましいが、なぜかかとを温めていたのだろう。前回話題となった、あんずちゃん、うめ吉くんは成長しているのだろうか。桐屋旅館の担当者に聞いた。

東京で保護され長野の旅館に…

――きなこちゃんを旅館に迎えた経緯は？

東京の足立区で、野沢温泉村（長野県）出身の方に保護していただきました。その時は生後2～3日ではなかったかと思います。すぐに子猫のケアがうまいお友達の家に連れて行ってくれ、優しいケアを受けて、生後2カ月で桐屋旅館にやってきました。

――きなこちゃんの性格や特徴は？

前髪パッツンの様な模様と短いしっぽが特徴です。顔が可愛いのでおしとやかだと思いましたが、歴代ニャンズで一番の暴れん坊でした(笑)。性格はツンデレで、私がお客さまの膝にきなこを乗せてもぷいっと逃げてしまいますが、自分からはお客さまに乗ってお膝を温めております。

――“かかと温め係”はどんな経緯で撮影した？

常連のお客さまとフロントでお話をしている時に、ひざ立ちをしたお客さまの足の間にきなこが入ってしまいした。彼女は足の間・ふとももの間に入り込むのが好きなのです。かかとにちょこんと前足を乗せたので「あ！新しい仕事をしている！」と思い、投稿しました。

朝の“モーニャングコール”もする

――撮影した当時はどんな状態だった？

きなこはお客さまのかかとを、まるで自分のモノの様にしていました。お客さまは体勢がきついので、ちょっぴり困っていました(笑)

――かかとを温めたのはなぜだと思う？

全ての猫に当てはまるかは分かりませんが、猫は自分が座っている地面より少し高い場所にちょこんと前足を乗せるのが好きなようです。（かかとに乗せるのは）今回、きなこが行ったのが初めてですが、他のニャンズもやってくれたらうれしいですね。

――きなこちゃんは旅館でどう暮らしている？

朝はフロントから出ると、お部屋の前で鳴いてお客さまを起こしたり“モーニャングコール”することも多いです。チェックアウト後はお昼寝して、夕方からの接客に備えます。夕方からは午後9時まで、フロント付近や2階の猫部屋で、お客さまに遊んでいただいております。