皇后さまは、12月9日、60歳・還暦の誕生日を迎えられました。
誕生日にあたり、文書で感想を寄せられました。
この記事の画像(11枚)《皇后さま 誕生日に際してのご感想》
「今回、還暦という節目の誕生日を迎えることに信じられないような気持ちがいたしますが、この機会に、これまでの60年の人生を改めて振り返り、この世に生を受けてから私を慈しみ育ててくれた両親を始め、家族や友人、先生方、そして今までお世話になった全ての方に深く感謝いたします。また、日頃より国民の皆様から寄せていただいている温かいお気持ちに対し、改めまして心からの御礼をお伝えしたいと思います。これからまた新たな気持ちで一歩を踏み出し、努力を重ねながら、この先の人生を歩んでいくことができればと思っております」
コロナ禍を経て2022年から再開された地方ご訪問、6月に即位後初めて東日本大震災の被災地・岩手を訪問されました。皇后さまは、この時の思いを次のように記されました。
「被災地の皆さんが、幾多の困難を抱えながらも弛(たゆ)みない努力を続けてこられた姿に心を打たれました。被災地が今後、真の復興を遂げていくことを心から願うとともに、引き続き被災地に心を寄せていきたいという思いを新たにいたしました」
世界にも目を向け「戦争や紛争により、各地で子どもを含む多くの人の命が失われていることに大変心が痛みます。そして、現在、国際社会の中で、分断と対立が深まってきているのではないかということが気に掛かります」と綴られました。
ご結婚30年の"節目の年"
平成5年6月9日、皇太子妃として皇室に入られた皇后さま。
今年は、ご結婚から30年の節目の年でもありました。
陛下と支え合いながら歩み、愛子さまの成長を見守ってこられた皇后さま。
この30年を振り返り、「多くの方々に助けられ、見守っていただきながら、今日の日を迎えることができましたことに心から感謝しております」と感謝の気持ちを示されました。
また、愛子さまについて「2年前に愛子が無事に成年を迎えることができました時には安堵(ど)すると同時に、たくさんの方にお祝いいただいたことを心から有り難く思いました」と振り返られた皇后さま。
「まだあどけないところも残る愛子ではありますが、いろいろな時に私たちを助けてくれるようにもなってきたと感じます」とご成長を喜ばれました。
21年ぶりの外国公式訪問
誕生日に公開された映像で手に取られているのは、インドネシア特産の染め物「バティック」。
これは、6月にインドネシアを訪問した際に試着された思い出の品です。
皇后さまにとって21年ぶりだった外国への公式訪問について、
「久々の海外への親善訪問で、滞在期間も国内で地方を訪問する時よりも長かったこともあり、当初は不安もありましたが、多くの方に温かく迎えていただき、お陰様で、貴重な経験に満ちた思い出に残る初めてのインドネシア滞在となりました」と振り返られました。
皇后さまのご体調について、医師団は快復の途上にあり、依然として波があると説明しています。
皇后さまは、文書を次のように結ばれました。
「国民の皆様の幸せを祈りながら、できる限りの務めを果たすことができますよう努力してまいりたいと思います」
(「皇室ご一家」12月17日放送)