Mr.サンデーが向かったのは、“日本一寒い町”として知られる、北海道・陸別町。12月1日、この町で20年ぶりにオーロラが肉眼で見られたというニュースが報じられ、町には「オーロラを見に来た」という人たちの姿が見られた。

札幌市から来た女性:
ニュースを聞いて、ワンチャンあるかもと思って来ました。

旭川市から来た夫婦:
きょうは車中泊。
カメラ持ってきています。

果たして、幻想的な光景を捉えることはできるのか?

「赤いオーロラ」出現なぜ

夜空を赤く染める幻想的な光。1日、陸別町でカメラにとらえられたオーロラだ。この町で、オーロラが肉眼で確認されたのは、実に20年ぶりのことだという。

12月1日、20年ぶりに北海道で観測されたオーロラ
12月1日、20年ぶりに北海道で観測されたオーロラ
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オーロラを求め、2日、陸別町にやってきたMr.サンデー取材部は、「赤いオーロラ、記録的な天文現象をカメラにおさめたいと思います」と意気込む。

オーロラといえば緑色というイメージもあるが、今回はなぜ赤いのか?貴重な映像の撮影に成功した、陸別町の「銀河の森天文台」にその理由をたずねた。

観測された赤いオーロラは「低緯度オーロラ」
観測された赤いオーロラは「低緯度オーロラ」

銀河の森天文台・中島克仁主査:
陸別のような緯度の低いところで見えるのは「低緯度オーロラ」と言いまして、赤いオーロラが見えるんです。

「低緯度オーロラ」とは、太陽の表面で起きる大きな爆発現象「フレア」に伴う磁気嵐によって、普段より緯度の低い地域で見られるオーロラだ。

銀河の森天文台・中島克仁主査:
低緯度オーロラが出るようなすごい強いオーロラの時は、一般的な緑色のオーロラの上に赤色のオーロラが出るんです。北海道からだと地平線の上にその赤い部分だけが顔を出して、赤いオーロラになるわけです。

“2日連続のオーロラ”に高まる期待

NOAA(アメリカ海洋大気局)が公開しているオーロラの出現を予報する画像を見ると、1日は北極周辺にオーロラが大きく広がる予報が出ていた。

NOAAが公開しているオーロラの出現を予報する画像
NOAAが公開しているオーロラの出現を予報する画像

――赤いオーロラを撮影しに来たが撮れそうでしょうか?

銀河の森天文台・中島克仁主査:
もしかしたら現れてくれるってこともあるかもしれません。2日にわたってオーロラが現れたという貴重な記録になります。

“2日連続のオーロラ”も夢ではない。2日午後10時半、出会ったのは札幌市からやって来たという一組のカップル。

――オーロラを(肉眼で)見たことはある?
男性:

ないです、ないです。一度もないです。
女性:
オーロラ見えたら、今年、年末ジャンボ買います。いいこと起こりそうだなと思って。

3日午前0時すぎ、陸別町の高台で旭川から来たという夫婦に出会った。

夫:
初の車中泊。
――(オーロラを)見られたらどうする?
夫:

喜びます、思いっきり。
妻:
乾杯しますかね。

見えそうな場所を探し、移動する2人。女性の職業はフォトグラファーで、本格的なカメラを構える。

妻:
あまり夜の撮影なんてしてこなかったので、チャレンジって感じです。

Mr.サンデーもカメラを設置。果たして“赤いオーロラ”を捉えることはできるのか?

関東での観測「確率はゼロではない」

出現を待ち続け、時刻は3日午前2時。

妻:
真っ暗ですね、まだ。
夫:
残念です。
妻:
残念。でも楽しかった。星がきれいだし。

Mr.サンデー取材部もカメラを設置してオーロラの出現を待ち続けたが…
Mr.サンデー取材部もカメラを設置してオーロラの出現を待ち続けたが…

番組スタッフも午前3時まで粘ったが、残念ながらオーロラを確認することはできなかった。

太陽の活動は11年周期で変動し、現在は活発な時期だという。ならば今後、見るチャンスはあるのか?

名古屋大学 宇宙地球環境研究所・西谷望准教授:
関東であってもオーロラを見る確率は、ゼロではないと考えています。

西谷准教授によると、国内でのオーロラ観測は、2~3年以内は27日周期で見られる可能性があり、直近だと12月28日前後に見られる可能性があるという。
(「Mr.サンデー」12月3日放送より)

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