交通事故で亡くなる人よりも、入浴中の事故で亡くなる人のほうが多いことをご存じだろうか。寒い脱衣所と熱いお湯との温度差で体に負担がかかる「ヒートショック」が起きてしまうためだ。グッと冷え込んだ日に気を付けるべき点について取材した。

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11月29日の朝の大阪・淀屋橋には、厚手のコートに手袋としっかり防寒対策をしている人の姿が目立った。

「きょうはすごく寒かったのでマフラー出しました」「結構着込んでます。4、5枚くらい着込んでます」「天気予報見て寒いってわかってたんで今日は中に一枚ベスト着ようかなって」といった声が聞かれた。

ここ最近は、暖かい日が多かったものの、11月29日の大阪は最低気温は6.4度と、この時期らしい寒さとなった。

29日のようにグッと冷え込んだ日に気を付けるべきことが…

大阪市消防局救急課 中居弓恵さん:
気温が低くなる冬場は、ヒートショックによる事故が多くなりますので注意が必要です。

全国で年間約1万7000人が入浴中にヒートショックで急死

急激な温度の変化によって血圧が大きく変動し心臓や血管の疾患が起きることをヒートショックという。 特に、脱衣所で服を脱いだあと、急に浴槽の熱い湯につかる時に、ヒートショックが起きやすくなる。 全国で年間約1万7000人が入浴中にヒートショックで急死したという推計もありる。この数は、交通死亡事故をはるかに上回る。

高齢者の入浴中の死亡事故は冬増える

消費者庁がまとめた高齢者の入浴中の死亡事故の件数を見てみると、冬の間に増えていることが分かる。これからの季節、ヒートショックには、十分な注意が必要なのだ。

大阪市消防局救急課 中居弓恵さん:
体調がよくないときとかお酒を飲んだあととかは入浴を控えるようにいわれています。家族の方も、湯加減どう?とか大丈夫?とか声を定期的に掛けてあげることも大事なポイントになります

これから冬本番となり、ヒートショックのリスクが非常に高まる。

(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月29日放送)

関西テレビ
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