AIの爆発的な普及を背景に、アメリカ各地でデータセンターの建設が加速している。とりわけ世界のデータセンターの約13%が集中するバージニア州北部では、住宅地や学校の近くに巨大施設が立ち並び、電力インフラや環境への影響、説明不足を訴える住民との間で摩擦が表面化している。一方で、事業者側も最新の技術や地域貢献を打ち出し、共存の道を模索する。
AI時代を陰で支える拠点で何が起きているのか。建設ラッシュの最前線を現地で取材した。
データセンターの13%が密集
アメリカ・バージニア州。上空から見ると、白く、四角い屋根の建物が密集しているエリアがある。
幹線道路沿いは白い壁の建物が続く。これらは全てデータセンターだ。

ここは、世界のデータセンターの実に13%が集結するバージニア州北部の地域。AIの膨大なデータ処理に対応するため、建設ラッシュが続いている。
自宅の裏庭に鉄塔建設 憤る住民
住民は複雑な思いを抱えている。
この地域に住むビッキー・フーさんは、膨大な電力を使うデータセンターのために、自宅の裏庭に高圧送電線の鉄塔を建てる計画があると明かす。

ビッキー・フーさん:
普通の家は高さ10メートルくらいだが、この鉄塔は56メートルで、46メートルの「自由の女神」より高いのよ。
計画によると、鉄塔は自宅と車庫の間に立つことになる。そのため、送電線の下に位置するエリアの約400本の樹木は、伐採の対象だ。

フーさんは、データセンター自体に反対しているわけではないが、インフラの費用を電力会社が支払うため、電気料金が引き上げられた上に、コストがかかる地下の送電線ではなく、鉄塔を建てて住民に犠牲を強いるのはおかしいと憤る。

この自治体は税制面で優遇しているため、町はデータセンターだらけ。取材中には、真っ黒な煙を吹き出す施設も目撃した。

すぐ近くには、住宅街がある。
住民女性:
午前4時半とか午前5時とかにブーンという音がする。先日は煙が見えて、焦げたゴムのようなにおいがした。
