地元産の豚肉のおいしさを広く知ってもらおうと、愛媛・西条市の高校生が豚肉を使った加工食品作りにチャレンジ。こだわりの「肉みそ」の開発現場に密着した。

高校生が考案!こだわりの食材で新名物開発へ

2023年8月、愛媛県東部の西条市で、あるプロジェクトがスタートした。

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西条のこだわり豚肉“ひうちべっぴんポーク”。
地元の畜産業者が、ストレスをかけない環境で、小麦を主原料にした自社開発の100%植物性の飼料や、最上の名水「うちぬき」を与えて育てる豚で、爽やかな脂身のうまみが自慢だ。

そんなブランド豚のおいしさを広く知ってもらおうと立ち上がったのが、西条農業高校の生徒たちだ。

マルノー物産・和田祐希営業部長:
少しでもブランド力を高めたい、認知度を高めていきたいという思いで西条農業高校さんにご依頼をして、ご協力を得た

目指すのは、そのまま食べても、調味料として使ってもおいしい、地元食材にこだわった肉みその開発だ。

レシピは西条農業高校の生徒が、プロの料理人や担当の先生と検討を重ねて考案。ベースとなるみそは、優しい甘味のある西条産はだか麦のみそを選んだ。

試作した肉みそは、早速、じゃがバターやそうめん、地元特産の絹かわなすとの相性もよさそうだ。

そして1週間後、さらなる改良を目指した2回目の試作。

Cafeダイニング つじ丸・曽我部数也さん:
どこでもあるような肉みその感覚じゃ面白くないので、食感を残した肉みそに仕上げてもらいたいという要望はあります

食感にインパクトを残すため、ミンチ肉はゴロゴロ感が残るよう粗めにとのアドバイス。食欲をそそるニンニクで風味付けしたあと、ミンチを合わせてしっかり火を通す。
最後に砂糖やみりんなどを加えて、とろみを出せば完成だ。

完成した「ひうちべっぴんポーク肉みそ」
完成した「ひうちべっぴんポーク肉みそ」

この日は、パスタや豚肉のアスパラ巻きなどに合わせて、肉みその出来栄えを最終確認。
「お肉が大きい方が、肉の味があったのでおいしかったです」「前回よりおいしくなってます」など、高校生たちも大満足だ。

「西条と言えばこれ」と言われるように…

そして、いよいよプロジェクトの総仕上げ、試食会の日がやってきた。
西条市内の料理店では、鶏のから揚げや西条特産の絹かわなすの天ぷらなど、肉みそに合わせる料理が次々と準備された。

試作の段階から協力してくれた「Cafeダイニング つじ丸」の曽我部さんも、「いい感じです、バッチリです」と太鼓判を押した。

こだわりポークのうま味に、麦みそのコクと甘味が加わった肉みそソースが、熱々の揚げ物にトロ~リ!「絹かわなすと鶏の肉みそあんかけ」の完成だ。

試食した人たちからは、「ナスめっちゃおいしい」「ソースは合いますね、甘い」「肉みその肉の主張がちゃんとあって、ナスの味も両立できていていい」など高評価だ。

西条農業高校の生徒:
自分たちが作ったメニューが、いろんな人に食べてもらえたらうれしい

マルノー物産和田祐希営業部長:
一言でいうと、最高のものができたと思います。高校生のアイデアと、われわれ大人が商品にしていくという所で、さらにブラッシュアップできたんじゃないか。西条と言えば「ひうちべっぴんポークの肉みそ」だと言われるようにやっていきたい

西条農業高校の生徒:
まず西条市だけど、県を飛び越して全国に知らせていきたい

完成した「ひうちべっぴんポーク肉みそ」は、西条市内の飲食店のランチで提供されるほか、産直市や高速道路のサービスエリアなどでビン詰め商品としても販売される。

(テレビ愛媛)

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